500回目のブログ

前回のブログ作成の際、ある事から次回が500回目のブログである事が判明しました。 前回、数日前に焼け夕焼けを目にした事から、因みの4ヶ国で出会った”夕焼け”を紹介しました。そして、次回以降は”朝焼け”さらには”雲”をと候補写真を選択し下書きを始めま…

記憶のかけらー夕焼け

例年に無く早々と梅雨が明けてしまった。しかし、雨が降ったり晴れたりの日が続いている。26日、昼間の雨が止み、夕方ガラス戸越しに戸外に目をやると、なんと空が明かく染まっている。暑さにうんざりの私にとっては、短時間ではあったが夏を忘れさせる 一瞬…

記憶のかけらー奏でる人

歩いていると様々な形での演奏活動に出会うことがある。 聖地Santiago de Conpostelaに到着すると、巡礼事務所に行き巡礼証明書を入手する。大聖堂で執り行われる巡礼者の為のミサで、11時までにその証明書を入手した人の国別の人数が読み上げられる。私も日…

記憶のかけらー歌う人

ラテンの地を歩くとあちこちで歌う人や踊る人に出会う。 Burgosブルゴスの先の小さな集落のサンタ・クララ修道院のアルベルゲでベッドを確保した。女性の修道院ということと共に、夕食前にシスターによるミニライブがあると言うことでこの宿を選んだ。シスタ…

記憶のかけらー密

何はともあれ”密”は避けましょうの時代である。しかし、私の歩き旅はどちらかと言えば”疎”の空間を彷徨う旅であった。でも、時には思いもかけない”密”に出会い、その変化を楽しんだ。 サンチャゴ巡礼路はほとんど人に出会わない片田舎や山野を縫って続く。し…

記憶のかけらー鉄道駅を楽しむ

私の旅は歩き旅が主体なので、鉄道の駅にはあまり縁がない。しかし、記憶のかけらとして残っている駅がある。 「フランス人の道」を歩いた後、アンダルシア地方を訪れる途上「魔法にかけられた町」と言われる断崖の上の要塞都市Cuencaクエンカに立ち寄った。…

記憶のかけらー移動手段だけではないメトロ

歩き中心の旅や街歩きを楽しんできた。でも、バス、鉄道、バスといった乗り物も利用した。単なる移動手段に留まらず、旅の一部分として様々な楽しみを享受した。 鉄鋼・造船の町として栄えたBilbaoビルバオは”アートによる都市再生”を図り、多くの観光客で賑…

記憶のかけらー路地

ヨーロッパでは多くの都市で旧市街と言う形で歴史が残されている。その一つは路地空間である。 Cordobaコルドバはローマ帝国の属州の首都となり、ローマ文化の中心地として栄えた。711年にイスラム教徒がイベリア半島に侵攻しコルドバを首都とした。そして、…

記憶のかけらートイレ

歩き旅にとって生理現象の解決は大きな課題である。 スペインでは太陽光線の降り注ぐ青空の元を歩いている間は、あまり緊急事態には陥らない。空気が渇いているためだろう。街中ではバルに入り地下にあるトイレを使わせてもらう。そして、事後その駄賃として…

記憶のかけらー四次元のネコ

私は、旅行中に出会った事物の記憶の補助として写真を撮っている。したがってそれはある瞬間を記録した二次元の補助媒体である。しかし、後日写真を眺めながら旅行を振り返っていると四次元の記憶として蘇ってくるものがある。ネコとの出会いで振り返ってみ…

記憶のかけらー三次元ネコ

スペインの「銀の道」はローマ帝国軍が進軍したルートである。この日の宿は数多くのローマ時代の遺跡が残るMeridaメリダである。じっくりと楽しもうと薄暗い中を宿を後にした。宿を出てすぐのバルにあかりが灯っている。6時過ぎだが営業中だと言う。調理をす…

記憶のかけらー二次元のネコ

こんなネコにも出会った。 聖地サンチャゴ・デ・コンポステラの街を歩いていると、どこかで見かけた猫に出会った。そうだ、日本発のグローバルキャラクターのキティちゃんだ。私より先にサンチャゴ巡礼に出かけてきていた。 2013年5月27日 Hola Kitty スペイ…

記憶のかけらー地域ネコ

集落を繋ぎながら巡礼路は続く。小さな集落では人影が少ないが、ネコたちが歩き回っている。飼いネコか野良ネコか判別はしにくいが、そんなことは意識せず地域の人たちの飼いネコ。いわゆる地域ネコとして住民たちと共同生活をしているようだ。 レオンの「ボ…

記憶のかけらーGato Gato Chat 猫

私はネコ派である。家では家族の一員としての二匹の猫と生活を共にしている。巡礼路上でも多くの猫に出会った。 レオンの街をぶらついていた時、家の前で猫と共に休んでいる人を見かけた。”Hola”と声をかけ猫とその人を順に指さすと首を上下に振った。その人…

記憶のかけらー地上の衣文

前回衣服に現れた折れ目状のものを衣文として紹介したが、果たして正しい表現であったか自信がない。なんと呼んだら良いのだろうか。 それはさておき、同じような状態を景観の中でも見出し興味深く眺め続けた。 バルセロナのグエル公園は、ガウディの最大の…

記憶のかけらー衣文

フランスの大聖堂を訪れると扉口上部のタンパンが迎えてくれる。そこには、聖書の一場面が立体的に描かれている。かつて、文盲の多かった庶民をキリスト教へと誘ったであろう。巡礼を終えパリ南部のVezelayを訪れた。サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂”のタ…

記憶のかけらー木漏れ日

ウィキペディアによると”木漏れ日”は木立から太陽の日差しが漏れる光景とある。日本独特の情緒的表現で、外国語では説明的に表現する必要がある。地面に投影された木漏れ日は、日差しが通過する木の葉の隙間の形状には影響されず太陽と同じ丸い形をしている…

記憶のかけらー写り込み

写り込みとは”写真で、滑らかな器物の表面などに反射した他の像や光源が、画像として撮影されること。”とある。私は写り込んだ事物をムンクの言う見えるものでなく見たものとして撮影する事がある。 巡礼後、コロンブスも滞在したというSalamancaサラマンカ…

記憶のかけらー日差しが描く  

歩き旅の楽しみに日射しが描くアートがある。キャンバスには色がついているが、黒一色で描き出しているところは水墨画に通じるものを感じる。 スペインの日差しの強さは強烈である。従って、描かれたものも強烈で変にリアリティを感じさせる。日差しというよ…

記憶のかけらー他所者には?

他所の土地を歩いていると、公共空間でありながら歩行者に何を訴えかけているのだろうかと思うものに出くわす事がある。直接的にではなくちょっと考えさせることによりその効果が高まる場合がある。 セビージャの街の歩道を歩いていて、人の顔らしきものが打…

記憶のかけら–足元から/マンホール

2012年、”ロングトレール”の取っ掛かりとして四国の遍路道を歩いた。その時、マンホールの蓋にその土地に因んだイラストが刻み込まれ、町村界を越えるごとにその絵柄が変化するという楽しい経験をした。今では、全国でいわゆる”ご当地マンホール”として大流…

記憶のかけらー足下から/フットプリント

一般的にフットプリントと言えば足跡や占有領域を意味するが、最近ではIT用語としても使われている。私も旅先では私なりのフットプリントに出会った。 大聖堂で知られる巡礼路の大都会スペインのブルゴスへの手前でBeloradoと言う街で一夜を過ごした。頭上に…

記憶のかけらー足元から/地図

地図は机上の紙に描かれたものだけではない。地図のもとになるものの上でも地図に出会う。それは手元の地図や地図帳では味わえない世界へと誘ってくれる。 11C後半、流れ星に導かれ羊飼いが聖母マリア像を発見した。その地に「星」を意味する町Estellaが建設…

記憶のかけらー足元から/歴史

歴史を学ぶのは教科書からだけではない。地球上を歩いていると教科書からは伝わってこなかった歴史が足下から伝わってくる。 「銀の道」の出発地セビリアから2時間弱を歩くと、ローマ帝国都市跡イタリカの脇を通る。なんとあのローマ将軍スキピオが設立し、…

記憶のかけらー足下から/アート

ミュージアムやシアターに出かけなくても、アートに触れることができます。街中を歩いていてちょっと足下を見た時、そこからアートが声をかけてきた。 マドリードの地下鉄駅アントン・マルティンから裏道のCalle de las Huertas(果樹園通り)を歩き、巡礼宿 …

記憶のかけらー足元から/巡礼

先週は足元を歩きの機能性から取り上げた。ところが意外に様々な情報も提供してくれる。今回は、巡礼者にとって最も重要な情報である道案内について紹介しよう。 サンチャゴ巡礼のシンボルはホタテ貝である。サンティアゴ・デ・コンポステラのあるガリシア地…

記憶のかけら–足元注意

歩き旅には足元が大事であるが、周りの景色に関心が向くため一般に足元の記憶は薄いように感じる。私は空から地面まで満遍なく関心を及ぼしながら歩く。しかし、長い歩きで心身共に疲れを覚え始めると、自然と視線は地面に固定される。 スペイン北部カンタブ…

記憶のかけら–日の入り

フランス、スペイン、ポルトガルは南欧と言われながら意外と緯度が高く、日の入りは5月で9時台、9月で8時台。一方、宿では巡礼者の疲れや翌朝の早朝出発を考え、9時消灯が暗黙の了解事項となっている。従って、屋外でじっくりと夕暮れショーを楽しむ機会…

記憶のかけら–日の出

巡礼中は涼しいうちに距離を稼ぎたいとか、予約のできないスペインのアルベルゲでのベッド確保の為に日の出前に宿を出ることが多い。宿の消灯時間が午後9時の場合が多い上、疲れで熟睡できるので全く苦にならない。地平線から赤く染まった広大な空に向かって…

記憶のかけら–雪

昨日、午後から降り出した雪を見ていて、明日は雪道を歩けると楽しみにしていた。しかし、路上の雪は車で踏み締められ、轍部分は街路灯を反射した氷道となっている。スリップしない様に雪の残っている部分を歩く。なんとか転倒なしで無事ウオーキングを終え…