記憶のかけらー三次元ネコ

スペインの「銀の道」はローマ帝国軍が進軍したルートである。この日の宿は数多くのローマ時代の遺跡が残るMeridaメリダである。じっくりと楽しもうと薄暗い中を宿を後にした。宿を出てすぐのバルにあかりが灯っている。6時過ぎだが営業中だと言う。調理をするマスターの光頭の上に日本で見慣れたネコが座っている。なぜこんな片田舎にやってきたかについては、いつものごとく確認できなかった。

2015年5月30日 いらっしゃい スペイン/Torremegia 「銀の道」

 

リスボンの西28キロのSintraシントラに電車で向かう。かつてバイロンが「この世のエデン」と称えた王家の避暑地である。夏の離宮の他に、ムーア人が築いたムーアの城壁やイスラム、ゴシック、ルネサンス様式等寄せ集めのペーナ宮殿と時間を忘れて過ごした。でも、王宮で王が座ったであろう玉座の肘掛けのネコが思い浮かんでくる。

2013年6月10日 「控えおれ」 ポルトガル/Sintra after 「ポルトガルの道」

 

フランスの猫の街で出会ったネコを紹介する。土産物屋のショーウインドウを覗くと、日本でも見かけた仕草の三匹のネコが立っていた。世界各地に似た表現があるらしい。日本には8C頃シルクロードを経由して中国から伝わったとの事。ちなみに、フランス語ではわからないが、英語では”See no evil ,hear no evil,speak no evil"と言うらしい。日本と一寸言わんとしていることが違うようだが。

2018年5月30日 TRIO SAGESSE フランス/La Romieu  「ル・ピュイの道」

 

谷中は猫の街。歩いているといろいろな猫に出会う。でも、シンプルだがこの猫が私のお気に入りだ。

2011年5月13日 「こんにちわ」 日本/東京 谷中 街歩き

 

猫とドア  日高敏隆(動物行動学者)    

つまり彼は、人間のやっていることをつぶさに観察をして、ドアを開けるとき人間たちは必ずノブに触っていると言うことを発見したのである。ここから彼はこういう観察をしたーしたがって、ドアを開けたいときは、ドアのノブにさわれば良い。

 

  「作家と猫」 平凡社編集部編/平凡社