2020-01-01から1年間の記事一覧

出会った橋ー熊野古道/伊勢路・中辺路-1

膝痛で諦めていた四国遍路、更には四度のサンティアゴ巡礼まで成し遂げ、成田空港でロングトレイル一人旅は打ち止めと思った。しかし・・・ 年が明け、自らの熊野古道歩きをエッセイに書き起こし、「歩く旅の本 伊勢→熊野」として出版した福元ひろこさんがお…

出会った橋ー銀の道-7

スペインはアンダルシアと言えば白い村を外すことは出来ないと、マラガからAlgecirasに向かう途中の山の中腹に静かに佇むMijasに立ち寄る。写真では見ていたがまさに白い村である。日照日数300日以上の日差しを和らげるために壁面を白一色の漆喰で塗り固めて…

出会った橋ー銀の道-6

Santiago de Conposteraは四度目であり、その日の夜行バスでMadridに向かう。6月28日早朝、アベニーダ・デ・アメリカBTに到着後、地下鉄で南BTに移動する。スペインやポルトガルでは方面別にBTが異なるので乗り継ぎは大変である。目的地はZaragozaだが大都市…

出会った橋ー銀の道-5

北に向かっていた巡礼路は、6月14日からポルトガとの国境に沿って西行きに変わる。 日本の温泉で働いていたスペイン人が帰国後Ourenseで日本式の温泉を開業している。6月22日、宿に到着後取るものも取り敢えず出向く。同宿の仲間を誘うが全く興味を示さない…

出会った橋ー銀の道-4

6月8日の朝、空は赤く燃えていた。 スペイン内陸部は全般的に平坦であるが、今日は標高1,200m弱の山脈越えである。とは言え実質約200mの登り下りである。頂上では風力発電の風車が迎えてくれる。発電量は世界第5位で、各地でこうした風景が見られる。 6月…

出会った橋ー銀の道–3

6月1日、Aldodescarの宿を出て1人歩くが、周りに見えるのは牛ばかり。北の方では水量は少ないものの水路を渡る橋であったが、この辺りでは雨季以外は窪地に架かる橋である。 9時過ぎにCaseresに到着する。ローマ人が築き、8Cにイスラム教徒が侵入し、レコン…

出会った橋ー銀の道–2

Meridaはローマ時代以降イベリア半島の東西、南北を繋ぐ要衝の地で、「小ローマ」と呼ばれ数多くのローマ時代の遺構が残されている。圧巻は紀元前に築かれたローマ劇場で、舞台後方には大理石列柱が建ち並ぶ。毎年夏には古典演劇祭が開催され現代にも生きて…

出会った橋ー銀の道–1

紀伊国屋書店でのちょっとしたキッカケでサンチャゴ巡礼「フランス人の道」に出かけ、さらなるキッカケに「ポルトガルの道」,そして「北の道」へと予定を越えた歩き旅に誘い出された。 2014年の暮れ、写真を見ながらそれまでの歩き旅を振り返っていて、突然S…

出会った橋ー北の道-3

フランス国境の町Irunをスタートし32日830kmの「北の道」を歩き終え、6月23日にサンチャゴ大聖堂前のオブラドイロ広場に立った。後は例によってバスによるスペイン放浪の旅である。今回はMadridを中心に周辺の街を巡る。 6月24日ーアラゴン王国と共にスペイ…

出会った橋ー北の道-2

5月29日,ビルバオ川の右岸を河口に向かって進む。一時間ばかり歩くと前方に川を跨いで鉄骨のゲートが出迎える。ビルバオ出身のエッフェルの弟子が設計し1893年に完成した世界初の運搬橋のビスカヤ橋である。嘗ては産業都市として栄えたビルバオに出入りする…

出会った橋ー北の道-1

長年のあこがれがちょっとしたキッカケで現実のものとなったポルトガルを反芻していた時、その時出会った巡礼者と交わした会話を思い出した。 「今まで幾つかの巡礼路を歩いてきたが、"北の道"が最も印象に残っている。特別何がと言うものは無かったのだが。…

出会った橋ーポルトガルの道-4

水道橋と言えば南仏のポン・デュ・ガールやスペインのセゴビアが思い浮かぶが、ポルトガルにも多くの水道橋が残されており、その幾つかに出会った。全く予定はしておらず文字どうり出会ったのである。ヨーロッパは石の文化という事もあり、歴史を背負った建…

出会った橋ーポルトガルの道-3

スペインに入り北へと進み5月24日Pontevedraの街に入る。紀元前にローマ帝国の定住地となり、地名は古い橋を意味するラテン語から来ている。分かりやすい。 翌朝、レリス川に架かる橋を渡って先へと進む。 この橋の名が地名の由来となったからにはローマ軍が…

出会った橋ーポルトガルの道−2

5月16日,ポルトガル第二の都市Portoに向かう。昨夜は途中から同行者となったイタリア人二人連れとフランス人と共に老人ホームがボランティア活動として運営する宿のお世話になった。入居者と夕食を共にしたが、流石に量が物足りなくて外に出かけた。 雨の中…

お詫び

9月9日付の「出会った橋ーポルトガルの道-1」が本日18日のブログです。申し訳ございません。

出会った橋ーフランス人の道−5

10月1日午後、AVEで"カルメン"でお馴染みのSevillaに向かう。先ずはコロンブスの墓のあるスペイン最大のカテドラルヘ。ローマのサン・ピエトロ寺院、ロンドンのセント・ポール寺院に次ぐ規模である。何はともあれ、ぶっとい柱に唖然とさせられる。 翌日、192…

出会った橋ーポルトガルの道−1

2012年10月6日、無事成田空港 に降り立つ。 なんとなく歩き旅の仕上げ目標にしていた"四国遍路"、そして思いつきでチャレンジした"サンティアゴ巡礼"と国内外のロングトレイルを成し遂げた一年であった。これで思い残すことはないと思った。 年末、新宿紀伊…

出会った橋ーフランス人の道–4

Santiago de Compostelaで800km30日間の"フランス人の道"巡礼を終え,バスでスペイン最西端のFinisterreへ。その後、バスでマドリードに出てスペインの新幹線AVEでクエンカに向かう。頑張ったご褒美として鉄道/バスを利用しての楽々旅である。流通経大でのサ…

出会った橋ーフランス人の道−3

9月17日,Leonでガウディのボディーネス館に出会い、9月19日には同じくガウディのアストルガ司教館に出会う期待に胸膨らませAstorgaに向かう。途中、聖ヨハネ騎士団の巡礼救護院のあったHospital de Orbigoで、水面が殆ど見当たらないオルビゴ川に架かるクネ…

出会った橋ーフランス人の道–2

9月4日,Puente la Reina王妃の橋からEstella星に向かう。町の名に歴史の背景を残しロマンを感じさせる。歴史を消し去る日本の地名に虚しさを感じさせる。ブドウ畑の先の丘の上に中世の世界Cirauquiが浮かび上がる。 更に進むと一瞬フリーズされたかの様な風…

出会った橋ーフランス人の道–1

2012年3月30日に四国88番札所大窪寺で結願。そして、その8月31日西仏を隔てるピレネーの山道を一人歩を進めていた。 帰京後の4月6日新宿紀伊国屋書店で「聖地サンティヤゴ巡礼」を目にし即購入した。その後、もっと情報をとガイドブック「Camino de Santiago…

出会った橋ー四国遍路-4

四万十川は"日本最後の清流"とか、静岡の柿田川、岐阜の長良川と並んで"日本三大清流の一つ"として知られているが、科学的には際立って水質が良いわけではないらしい。 余談はさておき、3月10日、マリリン・モンローに出会える三十七番札所岩本寺から四国最…

出会った橋ー四国遍路-3

3月6日,二十八番札所から三十六番札所に向かう。宇佐市のはずれで内ノ浦湾が大きく入り組んでおり、三十六番札所は対岸の横浪半島にある。遍路が始まったと言われるとき以来1200年にわたり渡し舟がお遍路さんを渡していたが、昭和48年に宇佐大橋が架橋された…

出会った橋ー四国遍路-2

2月25日,難所遍路ころがしをクリアし、標高700mの12番札所焼山寺で般若心経を納めた後、今夜の宿「プチペンションやすらぎ」に向け長い下りに入る。ところが危惧していた腰痛が再発し、宿まで2kmの河野橋で我慢がならず宿に迎えの電話を入れる。歩き遍路を貫…

出会った橋ー四国遍路-1

先日、図書館から「世界の橋の秘密ヒストリア」と題する本を借り出した。世界各地の橋梁を写真付きで解説したものである。スケール、構造、デザイン、そして歴史等々詳細に述べられている。しかし、ページをめくっているうちに、どうも期待していたものと違…

7月10日 何処で 何を

2015年7月10日 Sevillaを出発地とする「銀の道」巡礼の後の旅は、過去三回の旅で残されたスペイン訪問希望地を巡る旅である。4日にTarragonaを後にオレンジやパエリアでお馴染みのValencia,ピカソの生地Malaga,白い村Mijas,アフリカへの港町Algeciras,アフリ…

7月3日 何処で 何を

2014年7月3日 「北の道」巡礼後10日間のバス旅を終え、MadridのBarajas空港から10時50分の便で帰国の途に着く。最後の写真は空港内のスターバックス。コーヒー注文時に名前を聞かれNoboruと伝えたが、渡されたカップにはNovodoとあった。 因みに、「北の道」…

6月26日 何処で 何を

2014年6月26日 5月23日,フランスとの国境の町Irunに別れを告げ、スペイン北部の巡礼路「北の道」を西へ西へとひたすら830kmを歩き32日目の6月23日にSantiagode Compostelaに辿り着いた。後は乗り物を足としてのご褒美の旅である。スペイン王国成立の地Vallad…

6月19日 何処で 何を

2014年6月19日 海沿いに進んで来た「北の道」もゴールも近くなり内陸部へと進む。Vilalbaの宿を早朝の6時に出立する。GALICIA地方は石の文化で木製と見える道路脇の柵も薄く割いた石である。 途中、ゴールまで100kmの地点を通過した。巡礼路では100km歩けば…

6月12日 何処で 何を

2013年6月12日 9日、「ポルトガルの道」のスタート地リスボンに帰りつき、いよいよ明日は日本に向かう。今日はテージョ川を渡りバスで40分のAzeitaoに向かう。目的はお土産購入を兼ねた装飾タイルのアズレージョ工房と1834年創業のワインメーカー訪問。アズ…