2015-01-01から1年間の記事一覧

一期一会 銀の道

イタリア人と波長が合うのか,銀の道でも一人のイタリア人とコースの半分近くの行を共にした。すでに何度か紹介したRinaldo Assoniである。彼は殆ど英語が出来ないが不思議とコミュニケーションが取れた。話しが通じない時私はすぐに諦めてしまうが、彼はス…

一期一会 北の道

2014年にはスペイン北部の海沿いの巡礼路"北の道"に出かけた。前年念願のポルトガルも満喫したし、体力より気力に陰りを感じ、サンティアゴ巡礼は打ち止めと思っていたが。気候風土が所謂スペインと異なり面白いと聞いていたし、Bilbaoのグッゲンハイム美術…

初冬の街をぶらり

12月11日昨夜からの雨が昼前にはあがり突然青空が広がった。先日東京新聞で開催中の二つの美術展の紹介記事を眼にしたのを思い出した。開催が12月末までなので近いうちに出かけようと思っていた。昼食を済ませ、地下鉄で新宿まで出てバスに乗り込む。仕事を…

一期一会 ポルトガルの道

1913年5月1日、念願のポルトガルに足を踏み入れた。格安チケットの為アエロフロートのモスクワ経由で、LISBOAの空港到着は夜も遅く、メトロで宿の最寄駅に着いた時はすでに日付けが変わっていた。時差ぼけと情報不足であったがなんとか宿のベッドで寝ること…

一期一会 フランス人の道ー2

巡礼の出発地から400kmのほぼ中央地点に2,400人の集落Carrion de los Condes。ここに12世紀建立の Santa Maria教会があり、公営の宿舎アルベルゲが隣接している。そこのオスピタレーロ(世話人)は二人の修道女で、一人はペルーからやってきている。夜になると…

一期一会 フランス人の道ー1

巡礼中に数多くの人々との出会いがあった。地元のスペイン人はもちろんの事、カソリックを主体としたキリスト教信者や私のような他の宗教信者等、世界中の様々な国からやってきた巡礼者との出会いである。残念ながらイスラム教信者や南アフリカ以外のアフリ…

シャーリー・マクレーン

書店で中公新書の「聖地巡礼」(岡本亮輔著)を目にし、早速手に入れました。その中でサンチャゴ巡礼のバイブルと言って差し支えないとして二冊の本を紹介していました。その一冊の著者があのシャーリー・マクレーン。インターネットで調べてみると、彼女には…

俵屋宗達

前回は神楽坂の象について書いたが、何故わざわざ現地を訪れたか何となく気になっていた。以前どこかでこんなものを見かけた事があるような気がする。一種のデジャブー感である。そんな時、又もテレビのBSプレミアムで日本画家俵屋宋達の番組を見ていた時の…

ちょっぴりディープの神楽坂

神楽坂と言えばかつての花街情緒を残しながら、東京の観光名所として多くの若者やフランス人を中心とした外国人を集めている。細い石畳道、そして黒板塀の老舗料亭やレトロの中に新しさを演出した飲食店。でももう少し歩を進めて大久保通りを越えるとちょっ…

続続・エキナカアート

黄色ラインを引き返しマルケス・デ・ポンバル駅で青ラインに乗り換えると次の駅は「パルケ駅」。ここには一世を風靡した"大航海時代"をテーマにしたアズレージョ。海賊の館といった演出である。この駅は名前の通りエドウアルド公園の最寄駅で、地上に出ると…

続・エキナカアート

14日 東京新聞朝刊の“東京トリビア"に地下鉄大江戸線について「環状部の各駅は新進気鋭の建築家により、個性的なデザインや意匠が施された<テーマパーク駅>」との記述があった。しかしリスボンの地下鉄各駅こそこの名に相応しく、大江戸線は足元にも及ばない…

エキナカアート

ポルトガルのリスボンには多くの見所が有り、路面電車、ケーブルカーそしてエレベーターを使ってのまち歩きは大きな楽しみです。しかし、私はもう一つのリスボンの楽しみ方を紹介します。一昨年再度のサンチャゴ巡礼(ポルトガルの道)に出かけるべく情報を集…

ゴメンなさいのパチリ

スペインやポルトガルでは殆どの美術館や博物館ではフラッシュを使わなければカメラ撮影はOKです。しかし撮影禁止の場合でも、何とか撮影したいという衝動に駆られる時があります。又、注意書きに気付かず撮影後に注意を受ける事もあります。そこでゴメンな…

カラコレス

カラコレスとは、スペイン語のかたつむり。かたつむりと言えば、まずフランスのエスカルゴを思い浮かべるが、スペインでもお馴染み。Bar(酒を供するカフェでスペイン人の日常の社交場)に行けば、日本のおつまみにあたるタパスの定番である。日本では生きたか…

光と影−4

ピカソの生誕地マラガを訪れたついでに、未踏の地アフリカに足を踏み入れたいとの衝動に駆られた。長期旅行の終盤で体力・気力に若干の不安を感じ、不本意ながら日帰りのモロッコツアーに参加した。つまり昔流に言えば"アフション"である。参加者は約10人で…

光と影–3

東京都庭園美術館に出かけました。この美術館はご存知のように、1933年建設のアール・デコ様式の旧朝香宮邸です。昨年末リニューアルオープンして、その真髄に一層の磨きがかかっています。建物、インテリア、庭園そして企画展示が一体となった私のお気に入…

日本の猫

9月8日(火)猫シリーズの締めとして、日本の猫。富岡八幡宮の東の道路上に鉄骨の橋が架かっている。説明によると、明治11年に他所に建造された弾正橋をここに移し、八幡橋として保存している。近代橋梁技術の貴重な遺構として重文に指定されている。その前で…

生活の中のネコ

9月5日(土)猫の話をもう少し以前紹介したネコだが、田舎町のバルでで朝食中にふっと眼に入ったネコはなんと日本の招き猫。残念ながらいつもの様に何故「ここ」には聞き出せなかった。場所柄客寄せのマスコットである事は分かっていると思う。銀の道のネコ…

MUSEOのネコ

8月28日(金)美術館や博物館でもネコを見かけた。以前紹介したが、バルセロナのチョット怪しげなランブラ・デル・ラバル地区の遊歩道の肥満体のネコ。コロンビア出身の彫刻家フェルナンド・ボテロの作品である。スペイン人は芸術好きなのか街をぶらついている…

ポルトガルの猫

ポルトガルの猫はポルトガル人に似てチョットシャイな感じがする。リスボンで最も古い街並みを残すアルファマ地区をうろついていていると猫と小鳥に出会った。しかしよく見ると猫は小鳥を襲っている風でなく、小鳥は逃げようとする風でない。しばらく見てい…

スペインの猫

8月22日(土)スペインで「ねこ」と言えばバルセロナのカフェ「クアトラ・ガッツ」を連想されると思いますが、旅行中には色々な猫との出会いが有りました。スペインの猫はほとんどが野良です。従っていわゆるブランド猫は見かけませんし、毛並みもあまり良くは…

光と影-2

8月12日(水) マドリードの強烈な日射しによってその光の部分と影の部分が、強烈な対比を示す。それに、現在でも闘牛場の入場券を買う場合には、光と影の席別(Sol y Sombra)があり、影の部分の方が高価なのである。 「ゴヤ 」2 堀田 善衛以前書きましたが、私…

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂

8月5日(水) サンティアゴ・デ・コンポステーラはエルサレム、ローマと並ぶキリスト教の三大聖地の一つで、サンティアゴ巡礼はその大聖堂に向かってヨーロッパ各地から歩きます。数キロに近付くとかなたに二本の塔が見えてきます。それから下りになり塔は隠れ…

光と影

7月30日(木) "光と影"(Sol y Sombra)は、この国のあらゆる事象についてまわるのである。 「ゴヤ 1」 スペイン・光と影 堀田善衛 スペイン関連の歴史書や読物を読んでいる時、この「光と影」という言葉がスペインの有り様を適確に表していることが理解できる。 そ…

トイレ事情

7月27日(月) 以前にも書きましたが、皆さんご存知と思いますがスペイン(には限りませんが)のトイレ事情は多少異なります。 まず第一に公衆便所が有りません。そこで外出時に模様したときはBARに飛び込みます。BARは日本の喫茶店のように街中には勿論どんな田…

新国立競技場私見

7月20日(月) 帰国した途端新国立競技場建設論議。当面の結論は白紙で再出発。 私は単純な話と思っている。マンションを買うときのことを考える。簡単に説明すると以下の通り。 まず格好良いものが目に着く。しかし予算調整可能と思われる物に絞り込む。 つぎ…

ご当地マンホール

7月24日(金)22日にアップした同タイトルのブログが行方不明になりましたので、思い出しながら再録します。長距離を歩き、疲れて来ると自然に視線が下がってきます。すると地面を動いている蟻やかたつむり等の動物が目に入り、その一生懸命に歩く姿に思わず座…

ゴヤのパンテオン

7月18日(土) 11日にゴヤのパンテオンを紹介しましたが、正式の名称はErmita San Antonio de la Floridaです。Metro のプリンシペ・ピオ駅から北西へ約700m。 室内は撮影禁止の為私の拙い感想を述べましたが、手元にある「芸術新潮」2008年7月号の文章と写真で…

お役立ちベストエイト

7月14日(火) 巡礼に持って行く物は行動に必要なものを、出来るだけ機能性と重量を勘案しながら選択します。その中で今回私なりに役だった物ベストエイトを紹介します。 第一位 トレッキングポール 今では同様の物がノルディックウオークとして高齢女性に流行…

オリーブオイル救出作戦

12日Inchonでトランスファーの際の出来事。 Madridの空港で入国審査通過後25ユーロばかり手元にあったので、オリーブオイルでもお土産にと思って買った。1リットルの缶入り。こがInchon空港のトランスファー手荷物検査で引っ掛かった。 私もウッカリしていた…