出会った橋ール・ピュイの道-13

巡礼路には色々な宿があるが巡礼者はほぼGIteを選ぶ。家族経営の小規模の宿で日本の民宿にあたる。ベッドは蚕棚であるが、素泊まりで€15前後、二食付きで€30前後と長期の旅でも大きな負担にならない。地元の方との接点になるし、何よりも巡礼者同士の情報交換が助けになる。

巡礼前、経験者のブログを読んでいて是非泊まってみたい宿を見つけた。”最も美しい村”Larressingle近傍の家族経営のワイナリーで経営しているGIte"la Ferme de TAULET"である。それもあのアルマニャックを醸造しているときた。筆者は直前の予約でやっとキャンピングカーが提供された。とりあえず、メールで5月31日24泊目の予約を入れた。

最も美しい村は堀に囲まれた小さな要塞都市である。一見廃墟の様である。城塞内で入って出会ったのは数人の観光客だけであった。美しくいとは思えなかったが何となくほっとする一時を過ごせた。

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地元の人が見当たらないので目に入った細い道を降ってゆく。何となくそれらしいところにでた。葡萄畑の一角にひっそりと案内ボードがたっていた。

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カーブらしき建物を見つけ片隅の入り口を入ると間違いなく目指すGiteであった。

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シャワー、洗濯を済ませとりあえず周辺を散策する。ポニー、ロバ、牛、羊、鳥そして猫がゆったりとした徘徊している。フランスの片田舎の空気を胸いっぱい吸い込んだ。

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夕食前にカーブでアルマニャックの試飲ができると言う。周囲の宿に宿泊しているマダムたちも参加すべくたむろしている。

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オーナーがボトル片手に話始めたが私には全く理解不能である。早く試飲させての思いだけで聞き流す。うまさは理解できたが私にはそれ以上の説明はできない。

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食堂に移動し夕食に臨む。多くの宿でオーナーも夕食を共にする。周りではフランス語が飛び交う。多くのフランス人は英語を話さないと言われるがまさにその状態である。

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食後のデザートのケーキには惜しげもなくたっぷりとアルマニャックが注がれ、部屋中に香りが立ち込める。

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隣のキッチンでは先代オーナー夫妻も食事をしており、客の会話を楽しんでいる。

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食後、外に出ると満天の星空とは行かないが、金星かと思われる星が一つ。空の濃い青色はフランスの青を感じさせる。

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期待を裏切らない宿であった。翌朝、満足感に浸りながら宿をでた。しばrくすると前方に橋が現れた。中世に架けられたアルティグ橋で世界遺産の一要素となっている。欄干には木製のものらしきものが取り付けられている。

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橋とコラボしたパブリックアートのようだ。何を表現しているのかは分からないが、周りの風景にすっかり馴染んでいた。

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 続く

 

17日にワクチンの第一回接種の予約が開始された。テレビで色々トラブルが報道されていたので、多少緊張して臨んだ。開始と同時に接続。すると待機時間1分と出た。ラッキーと思った途端、数字がどんどん進んでゆく。1時間経過した時には500分弱となっていた。しかし、その後数字が減少し始め約2時間後に手続きを開始出来た。希望通り最寄りの中学校で予約できた。初日の22日も可能であったが、トラブルを避け二日目の23日を予約した。嬉しい拍子抜けであった。