私にとっての旅

朝日新聞によれば歴史の教科書から坂本龍馬が消えるかもしれない。そして先週登場した吉田松陰も……。その正否の判断は私にはしかねる。しかし、大学入試に絡めて語られているのが気になる。

ところで、私にとって旅は観光の要素もあるが、歴史の現場に身を置いて色々と想いを巡らせる事にある。従って旅に出かける前には訪れる場所に関わる歴史の下拵えをしておく。その場合、歴史の教科書にあるような通り一遍の事実に留まらず、幅広い視点で見た歴史に目を通す。 

スペインではローマ帝国イスラムとの関わりのみならず、現代に直接繋がる共和制移行後の歴史も興味深い。ポルトガルと地球を二分した大航海時代と現在を横に並べてその経緯を実感できた。、

熊野古道では信仰の歴史は当然であるが、庶民の生活にも想いを及ばせる。そして、塩の道では流通の仕組みの今昔を垣間見る。

最近「チバニアン」なる言葉がニュースで耳に入った。これはなんと人類の歴史以前の地球の歴史に関わる話である。私にとっての"歴史"を超えた話であるが、ちょっと現場を訪れたくなる誘惑にかられる。そういえば塩の道ではフォッサマグナ(糸魚川ー静岡構造線)を歩き、露出させた断層を目の前にし、4億年前の歴史現場に身を置き日本列島の成り立ちの一環を知る旅となった。

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日本列島の歴史の現場   2017/05/19

 

私にとって"旅"は三次元の"TRAVEL"に留まらず四次元の"TIME TRAVEL"である。次はどんな歴史に身を置くことができるか楽しみである。