変わらない美・変わりゆく美

gggに出掛けた。DNP(大日本印刷) が創業の地である銀座に設立したグラフィック専門のギャラリーのギンザ・グラフィック・ギャラリーである。NHK日曜美術館のアートシーンがここで国や都市の地図をモチーフにしたシルクスクリーン作品の展示会の紹介していた。小さい時から地図に興味を持ち様々な形で地図に接してきた。これを見逃す手はないと出掛けた。

作者は世界有数のグラフィックデザイナーのPaura Scherさんとの事。作品に囲まれて感じたのは、美術品としての質の高さは当然のことながら、その画面構成や多様な色遣いからその土地の空気感がひしひしと伝わって来たことであった。"アメリカ合衆国"

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眺めているうちに地図とは異なったものであったが、同じ様なものにであったと感じた。そうです、以前紹介した皇居東御苑の石垣である。

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 アメリカ合衆国は固有の州が積み重なって国家が出来上がっている。姿形の異なる石を積み重ねて石垣は作られた。美を超えたものに思いを至らせる。

"TOKYO"も忘れずに描かれていた。

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我々が平素眺めている東京の地図のイメージは伝わってこない。作者はカオス状態のTokyoを表現したかったのであろうか。

旅の先々ではローカリティ溢れたガイドマップを手に入れた。

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そして、レプリカであるが念願の伊能図にも出会うことができ、地図上に足跡を残すこともできた。

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そして、今日は新しい地図の面白さに出会えた。

地階には印刷物としてのポスターやレコードジャケットの作品も展示されていた。文字や数字をモチーフとした作品はパリのサンス館で偶然見かけたポスターを思い出させた。

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企業をイメージした作品で右は"トヨタ"

実は、メインイベントは今夜上野の東京藝大で模様されるコンサート・シンポジュウム"変わらない美・変わりゆく美"にあった。

上野公園には桜開花を前にして(当日は19日)外国人観光客で溢れかえっていた。蕾の桜を嬉々として撮影する様を見て、海外では当たり前のものをチェックの撮影する日本人が思い浮かんだ。

余裕の時間を使って東京博物館の平成館に足を向けた。   次回に続く

 

時節柄、確定申告の為税務署に出掛けた。帰り際に立ち寄った公園で私の好きな"実と虚" の風景に出会った。春近しを感じさせた。

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