フランスの最も美しい村ーEstaing

巡礼路で手に入れた地図を見ていて前回紹介したサン・コーム・ドルトの地図を見つけた。要塞都市として紹介したがその様子がよく分かる。12Cに荘園主の邸宅(4)が建てられ、その後周辺との紛争があったのであろう15〜16Cにサン・ダミアン教会(3/前回のサン・ペニタン教会は誤り)それを取り巻くように防御壁を兼ねた住宅が建てられ要塞となった。邸宅は現在も一部村役場として使われている。しかし傷みが酷く役場以外の部分には立ち入ることが出来なかった。

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翌日5月16日,2番目の「美しい村」エスタンを通過する。その前に小さな集落を通りかかった。ある住宅の前で人を見かけた。朝歩き始めて3時間くらい人に出会わなかったこともあり声をかけた。片田舎であるが幸いにも私と同程度の英語が話せたので、深い話はできなかったが暫く会話を交わした。いい時間が過ごせた。

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石造りの住宅は特段のものではなかったが、私なりに"美しい"と思い今だにその光景が思い浮かぶ。

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木立の合間ロット川越しにエスタン村が現れた。

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吉村氏によると「白い瓦屋根を頂いた石造りの館が並ぶフランス王を救った勇士ゆかりの村」とあり、貴族エスタン家が12〜15Cに築いた城塞都市である。川沿いには 防御壁を兼ねた住宅。エスタン家は13C,神聖ローマ帝国イングランドと戦っていたフランス王フィリップ二世(尊厳王)を救いシンボルの百合の花の使用を許されたとある。

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巡礼路から外れ世界遺産ゴシック様式の橋を渡り城塞の中に入る。

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お約束通り城と教会がセットになっている。

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当時の面影を残す家並みを抜けて行く。

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村の守護聖人奉納の為15〜16Cに建てられたゴシック様式のサン・フルーレ教会は質素であるが、内部のステンドグラスそして入り口前の小さな広場がいい。

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そして村を睥睨してそびえるエスタン城。内部はちょっとした博物館であるが

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塔の上部から見下ろす石灰岩の屋根。赤っぽい屋根は多いが白っぽい屋根はなんとなく懐かしさを感じさせ心和む。

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ただ景色として眺めていると"凄い"とか"綺麗"とかの感想しか浮かばないが、少しでも歴史的事実を絡めると違った感想が思い浮かぶ。