世界で一番すてきな国

 先日図書館で「スペイン・ライフ」(益野碧 文芸社)と題した本を目にし、そのタイトルに惹かれ早速借り出した。著者は大学在職中にスペインに留学し、退職後にスペインに居住して文化を研究し、その経験・知識を一冊のエッセイ集に纏めたと語っている。100ページに満たない小冊子であり、大きな活字で一枚の図版以外写真も無い。スペインに足を踏み入れたことの無い人には殆ど興味の湧かないであろう本である。しかし、私にとっては読み進めるにつれ"あるある"の連続で一気に読み切った。写真が無いことにより、自分の経験として読むことができ何度も読み返した。遂には手許に置いておきたくなり即アマゾンでゲット。なんと本体価格45円でコストパフォーマンス抜群である。

その中で"ボカディーリョ"が紹介されていた。フランスパンにトマトを塗り込み、レタスとハモンを挟んだスペイン流サンドイッチである。皮がパリパリでチョット食べにくいが 巡礼中の私の昼食の定番であった。

あるレストランで注文して出てきたのがなんとフランスパン丸々一本。こちらの人には並のボリュームらしいが、我が日本人にとっては特大以上である。悪戦苦闘する私を暫しのパートナーであるイタリアーノが笑いながら囃し立てる。結果は半分弱を翌日の朝食用にお持ち帰りとなった。

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 「銀の道」Puebla de Sanabria での苦闘  2015/6/17