君の名は

 先日発表されたサラリーマン川柳100選で「 久しぶり!  聞くに聞けない  君の名は」が目にとまった。ご存知、大ヒットのアニメと高齢化社会を絡ませた他人事とは思えない句である。高齢者にとっては"君の名は"には別の思いもあるが、当時の面影も無い有楽町はバーチャルな"我が聖地"。

ところで私にとっての"君の名は"の舞台はポルトガルでの岩の家で知られたモンサントに向かうバスの乗り換えのまち。バス停の一角に所謂イケメンの男が立っていた。周りの地元の人が私の首に下げたカメラを指差し彼を写せと囃し立てる。話している単語を繋ぎ合わせると「彼はポルトガルのサッカーリーグのスター選手」と言っているらしい。本人の同意を得てカメラを向けるとポーズをとる。いかにもスターといった身構え。乗り換えの慌ただしさもあり名前の確認は出来なかった。翌日、街中で出会った人に写真を見せて何者かと聞いたが、残念ながら知る人は一人もいなかった。今でも写真を見る度に気になり、声には出さないが君の名はと問いかける。ポルトガルのサッカーリーグは一部二部合わせて38チームある。今にして思えば田舎まちの出来事であったので、"おらがまちのスーパースター"であったのかも知れない。

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