第三十八便 6月11日(月) 晴一時雨

エアフランスのストでカットしていたVezelayを諦めきれず、Rouen行きを取り止め出かける。宿からGare de Bercyまで雨の中をセーヌ川右岸を歩く。 途中ミッテラン時代のグランドプロジェクト財務省の下をくぐり、遠くに新国立図書館を眺める。そして新たな倉庫跡転用のレ・ドックに興味を惹かれ、歩行者専用橋シモーヌボーヴォワール橋を途中で引き返す。

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 Vezelayに向かう電車で女性の個人旅行二人組に出会う。安全の為には宿等の出費が嵩むのが止む終えないとの事。その点私は費用が相当抑えている。

サント・マリー・マドレーヌ聖堂のタンパンの地獄極楽が切実さを訴え掛ける。

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とりわけの見ものは数多くの柱頭浮彫。聖書を勉強していれば何時間楽しめる事か。

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此処でも名古屋の名城大学に6カ月在籍していた男性と出会い、管理をしている女性も加わりフランス語、英語そして日本語のチャンポンで暫く話し込む。

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電車の関係でタップリ6時間。門前町には多くのギャラリーが有りそれを除いて歩くうちに又々日本繋がりで男女2人の老人のアーティストに出会う。女性は版画男性は油絵。話しっぷりから兄妹らしく女性の息子が前橋にいると言う。帰り際にハガキ大の版画をプレゼントされた。

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第三十七便 6月10日(日) 晴一時雨

布施英利の「ステンドグラスを見たければシャルトルに行け。ゴシック建築の「建築」を見たければアミアンに行け。そして、外壁に設置された彫刻の躍動する生命みたいなものに触れたければランスに行け。」(パリの美術館で美を学ぶ)の言葉に踊らされ、先ずはランスへ向かう。

フジタの礼拝堂も是非訪れたかった。開館までの時間に付近のシャンペンメーカーのカーブを覗く。エントランスまでだが、さすがにセンスの一端を見せつけられる。
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フジタは静かな雰囲気を期待していたが、団体さんが次々に。フレスコ画は彼独特の白が際立ち心が安らぐ。

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ロマネスクとゴシックが共存するサン・レミ聖堂はその対比が面白い。

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ノートルダム大聖堂の西正面の彫刻群は言葉どおり圧倒的な迫力で迫ってくる。「微笑みの天使」は自分に向かって微笑みかけていると錯覚する。
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様々なステンドグラスの中でも正面の二段の薔薇窓とシャガールのそれ。

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トー宮殿では補修で取り外された彫刻が真近に見られる。

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突然の雨に駅へ駆けつける。パリに帰りパサージュ巡り。

日曜日で大半の店が休みにも関わらず人出があり、ギャラリー等の展示を楽しんでいる。

然し南に下るにつれ閉鎖や改装中が目立つ。

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途中日本へ行った事があると言うご機嫌のおっちゃんとおしゃべり。
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そして宿までの道で出会ったものは

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ホテルの広告

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そしてお決まりの

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第三十六便 6月9 日(土) 曇一時雨

Ostabat Izura - St Jean Pied de Port 21km 

昨日の疑問とけました。バスク地方の風習で家の名前だそうです。

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宿の主人もバスク人のベレー帽をかぶっています。やはり様になっています。

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今日中にパリまで行くので、サンドイッチを作ってもらいまだ薄暗い6時前に出発。ルートエラーの内容注意深く進む。私の好きな樹木のトンネル。

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そして日の出。

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集落では早朝のヤギの出荷。現在の心境から鳴き声が悲しげ。
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クボタの農機は日本では見られない機能。

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 6年前のスタート地点St Jean Pied de Port に予定の1時間半前に到着。そして今回のこの地をサンチャゴ巡礼のゴールと考えている。

 TGV でモンパルナスに着き、明日明後日のチケット購入。約60人待ちで1時間半待ち。誰一人文句を言わず黙々でなくおしゃべりしながら待っている。私には歩くより辛い。宿に着くとグッタリ。



 

 

 

第四十一便 6月14日(木)/15 日(金)晴一時小雨

インターネット接続不良が続き、ここ一週間ばかり便り不通。今、仁川空港に辿り着いたので取り敢えず最新の便り。

念願のマルモッタンミュージアムは10時開館。8時前に宿を出てメトロでPorto Douphine に向かう。今や1〜2ヶ所になった屋根つきのアールデコの出入口を出る。木立の中に淋しく立ち尽くしている。ブローニュの森を散策しながら時間調整。森と言うだけあって公演とは違う。まるで巡礼路を歩いている感じ。

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途中ルイヴィトンの現代美術館。ビルバオグッゲンハイム美術館と同じフランク・ゲーリーの作品。外皮がプラスチック系なのか中の構造が透けて見え、一寸仮設的な感じ。しかし空や森が映り込み自然に溶け込んでいる。12時オープンでパス。

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マルモッタンはモネの空気感が強く感じられる。モリゾーのコレクションが嬉しかった。

ルーブルやオルセーよりも
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「日の出」の前で
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継いでコルヴィジェのラ・ロッシュ邸。狭さには驚かされる。

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アール・デコのギマールやラビロットの住宅。そしてバルザックの家

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ケ・ブランリー 美術館はゲーリーと似た感じがある。展示内容が日本の妖怪等でこれもパス。

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エッフェル塔もパス。

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不動産屋の表の広告には例えば80平米で約1億。高いか安いか。
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フライトの時間に合わせて宿までむ目的でぶらつく。日本人は殆ど見かけず、東洋系がバッコしている。日本人はパリを卒業か。そして無事CDG から飛びたった。

 

 

第三十五便 6月8日(金) 晴

Aroue -Ostabat Izura 23km 

昨日は久しぶりに時間に余裕があり、宿の前のデッキチェアーで日向ぼっこ。広い青空に広がる雲を眺めて過ごす。日本の雲と違い低く密度が濃い感じで、宗教画を見ている感じ。これならノンちゃんも乗ることができるかなと取り留めのないことを考えながら過ごす。

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雲もそうだが樹木も興味深い。

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出発後木々の間からピレネー山脈が頻繁に顔を出し始める。
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そしていつ終わる事なく続く泥沼状態は何処かの政界を思い出す。テレビも新聞も全く縁のない一ヶ月。

こちらでは結構犬が放し飼いで吠えかかる。あのイタリア人がいれば面白かった。

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フィナーレを明日に控え圧倒的な情景が迎えてくれた。300mの小高い山に一気に登るとピレネー山脈の大展望が待っていた。そして360度のパノラマ。
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昼食を取りながら値千金の景観を独り占め。

最後の宿泊地Ostabatは石造の建物が目を引く。建物のコーナーと開口部を残して白く塗り込めここでも巧まざるデザインが施されている。そしてエントランスの上には何やら曰くありげな石板が。

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わが宿には何と1763 の数字。

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そして究極は教会のデザイン。

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ついでに通りかかった農作業車を紹介。

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第三十四便 6月7日(木) 曇時々晴

Navarrenx - Aroue 18km 

私に与えられた部屋は個室。
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幾ばくかのドナティーボを置く。Navarrenx は「美しい村」の一つの城壁で囲まれた要塞都市。
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城内にはこの地方独特の屋根の家々。端が上がっているのは理由は定かではないが魅力的。
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久しぶりに会ったうちの一人はウイーン在住の40代の男性。コンピュータ関係の仕事を辞め巡礼に。二輪車を引きテント生活で3ヵ月かけコンポステーラへ。髭はその時まで手をつけないとのこと。

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暖炉の前でのバイキングの夕食は11時過ぎまで。寝たのは12時を過ぎたが何時もの6時には目覚める。熟睡のせいか寝不足感は無い。

一昨日遂にピレネーが目に入ったが、今朝は山上の雪もくっきりと。

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そして二人目の団体客以外の日本人。イギリス人の主人との間の二人の娘さんを学校へ。
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今日は一段の青空。

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 カブトムシの様な散水装置。

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ここで野面積みの石を一つ。数日前に見たサイン。

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踏み切りに近づくとレールは錆び草ボウボウ。機関車はもとより電車さえも通っている形跡なし。

第三十三便 6月6日(水) 曇一時は晴

Arthez de Bearn-Navarrenx 32km 

朝食は経営者のブーランジェリーで。
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昨日までの雨はあがったが足元は最悪。昨日夕食の時隣り合った席に座ろうと気遣ってくれたアメリカ人と、会うと何時もサバを繰り返すフランス人と前後しながら歩く。無事山を越えた。

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 生卵を5個飲む

今日の宿は日本語を話し人がいるとのことで選んだ。日本人がホスピタレイロを勤めていたが既に帰国。でも主人は少し日本語を話す。キリスト教の奉仕団体の経営らしく全ておもてなし。洗濯まで。全く申し訳ない。夕食前の一時の香草酒。突然侍の出現。ご主人である。
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食事はカレー味のスープ。そしてピッツァと野菜たっぷり。おまけに大サービス。

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詳細は改めて。