フランス版「通り抜けできます」

テレビで南フランスの都市Nimesニームを紹介していた。古代ローマ時代の街で嘗ては織物の街として栄えたそうだ。因みに、あのジーンズのデニム発祥の地だそうだ。その名はserge de Nimesニームの綾織りから来ているそうだ。

そう言えばフランス第二の都市で"美食の街"として知られるLyonリヨンは絹織物の街でもある。昨年、"Le Puyの道" の出発地に向かう途中TGVを途中下車して立ち寄った。観光客はソーヌ川沿いの旧市街で美食を味わう事を目的とするが、私は港湾地区の再開発面白いとの情報が動機である。

観光案内所で偶然旧市街にも"トラブール"と言う面白いものがあると聞いた。街区内の建物を貫ぬく所謂屋内路地?である。

嘗てフランス内陸部では河川や運河が主要なインフラであり、リヨンもソーヌ川、ローヌ川によって絹織業が栄えた。河川の港と織物の作業場を結ぶ運搬路としてトラブールは造られた。

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観光ツアーが有るらしい

街路を横断する事によりショートカット出来るし、屋内の為雨に濡れない。旧市街地に入ったがどこが入り口か分からない。やっと其れらしき標識を見つけたが何が書いてあるか理解できない。試しに横の緑色のドアを押してみた。

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ドアが空き前方に通路が延びている。多少不安があったが前へと進む。

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途中、上部が開けた小広場がある。明かり取りなのか換気口なのか。

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あちこちに扉があり、現在も住宅等のアプローチ路として使われているようである。

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そして、無事反対側の街路に出た。なんと言うこともない寄り道であったが、嘗て職人たちが原料の糸や製品の織物を担いで行き交っていた風景を思い浮かべると結構面白い小旅行であった。

 

京都先斗町や東京の銀座にも屋外であるが面白そうな路地が残っている。何故このような路地ができ、どのような人が往来していたのかを想いを寄せながら立ち寄ってみるのも街歩きの一興である。

 

リヨン訪問については改めて 述べてみたい。

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こんなオフィスビルで仕事をしてみたいと思いませんか