カテドラル そして
これ、何かわかりますか
ところで、フランスの巡礼では多くの"教会"に出会ったが、キリスト教の信者でない私にも所謂"教会"には大聖堂から礼拝堂まである事が実感できた。そこで、改めてカテドラル/大聖堂とは何者かを確認した。
カトリックでは行政的区分を教区と言い、そこに属する教区聖堂のうちの一つに司教座が置かれ、司教座聖堂=カテドラル/大聖堂と呼ぶ。ギリシャ語で「椅子」を意味するKatehedraに由来する。元々は皇帝や王、裁判官等の座る高座、更にはそこに座る人の権威を示す様になった。( 「フランス ゴシックを仰ぐ旅」とんぼの本 参照 )
日本における「社長の椅子」的なもの。そう言えば、今世間を騒がせている"会長の椅子"が思い浮かぶ。
前振りはここまでにして答えは「椅子」である。先日久しぶりに美術館に出かけた。東京都庭園美術館の「ブラジルの先住民の椅子 野生動物と想像力」。ユニークな企画展であるが、その趣旨、内容についてはリーフレットの抜粋で紹介。
ラテンアメリカでは4000年前に椅子の使用の痕跡が認められ、共同体の高位の構成員である長老やシャーマンが社会的な区分を指し示すシンボルとして占有した。現代では共同体の存続と伝統的な知識体系の継承手段であり、動物彫刻の椅子は、独自の文化的アイデンティティを主張する重要な対外的メディアとなっている。
難しい事は置くとして、個人的にヨーロッパのロマネスクに通じる何かを感じた。そして、箱であるアール・デコ様式の建物の内装にしっくりと収まっていた。建物が椅子を呼び寄せたのであろうか、椅子が建物を選んだのであろうか。多くの中から幾つか
写真撮影はOKだったが、近づき過ぎて何度も注意された。因みに、上からハチドリ、カエル等、ジャガー、アリクイ、コウモリ、エイ。