第二十五便 5月29日(火) 曇

Auvillar〜Lectoure 32km 

希望の宿がコンプレで本日は二回目の30km超え。後半はパシリのおじさんの女性と
共に歩く。元気、元気。

夜の間に雨が降ったのか足元は粘土細工。おまけに水路の後や轍で凸凹状態。縦横無尽に滑りまくる。遂に二度転倒したが大事に至らず。

Lectoure には何様式か分かりかねる教会。240段 ?の階段を上り鐘楼の上に立つ。高いところに昇る習性は収まらない。

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第二十四便 5月28日(月) 曇一時雨

Moissac 〜Auvillar 21km 

早朝パンの香りを楽しみながら街を抜け、ガロンヌ運河沿いを歩く。ここでも2時間の間犬を連れた老人のみ。

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昨日夕食事に言葉を交わしたオランダ人夫婦が追いついてきた。なんと二人漕ぎの自転車で走り 、すでに1,800km。

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最近毎朝出会う人は女性二人の荷物を積み先行して車を置き、引き返しであったところから一緒に歩くのを繰り返している。特に仲良くなった。

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オーストリアからの女性は一人で私と同じ10kgの荷物を担いで黙々と歩く。日本にも来て熊野古道等を歩き関心が高く話が合うので出会うたびに話が弾む。

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久しぶりの自炊。フランス料理には余り感心は無いし、食後の会話も含めて2〜3時間のお付き合いは辛い。その点自炊で会う人はフランクで自分のペースが守れるので楽だ。

夜トイレに行くと遠くにいような風景。原発です。

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第二十三便 5月27日(日) 曇一時雨

Lauzerte 〜Moissac 21km

長い間独り歩きが続いたが、久しぶりに他の人と前後して歩く。気が楽だ。

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花火のような音が響く。雲を散らし雨を防ぐらしい。日本では雨を呼ぶが。雷や稲妻。

Moissacはサン・ピエール寺院のタンパン/中央柱の聖パウロと預言者エレミヤの浮き彫りの最高傑作/回廊の柱頭彫刻と見所があり、日本の観光客も来ると言うが、幸いな事に見かけなかった。

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宿は教会付属。夕食は質素。

第二十二便 5月26日(土) 晴

Lascabane 〜Lauzerte 23km 

宿で切り盛りしているのは、女性一人。朝ドラのアメリカ女優に立ち居振る舞いが似て、いつも笑顔です。

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昨日のミサはキリストの故事に習って、神父が私の足を洗ってくれました。驚きです。しかし出席者は宿泊者の半分もいませんでした。

今日は未知の左右にフランスらしい広大な畑が広がり、小麦の穂が光り風に揺れ穂波となっています。3時間位に出会ったのは犬を連れた地元の老人。

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その後以前出会ったアメリカ人に出会い、小さなチャペルに残されたフレスコ画を共に鑑賞。

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宿泊地-Lauzerte ha「美しい村」で入り口脇の植木が美しい。

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アーティストが住み付き制作をしながら展示もし、更に店の看板も手がけている。芸術の街としても売り込んでいるようである。

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第二十七便 5月31日(木)曇後快晴

La Romieu 〜Tollet 21km 

こちらではいつも昼頃から雷が鳴り、夕方から雨がパラつき、夜は多分雨であろう。今日も泥濘との戦い。次第に靴が重くなり靴底が厚くなるのを感じる。へばりついた泥は簡単には取れない。スパッツと竹ベラは必需品であろう。

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ベルギー南部の夫婦と暫く話しながら歩く。突然目の前の小川が増水し飛び石が水面下、しかも水の濁りでどう渡るか判断しかねる。思い切って先に渡り2人をどうにか渡らせた。

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葡萄酒の産地らしく葡萄畑が増えてきた。

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Condom はダルタニアン出身地とかで教会前に像が建つ。妙に懐かしい。

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今日は農家宿。田舎暮らしの実感とアルマニャクワインに惹かれて横道に逸れてやってきた。経営者はフランス語しか話せず、身振り手振りや筆談で何とか手続き。後続のフランス人女性二人組もフランス語のみであてにできない。

久しぶりの快晴で洗濯物パリパリ。

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第二十八便 6月1日(金)快晴

Tollet 〜Eauze 28km

昨日の夕食は素晴らしかった。近所の宿からも人が集まり18人ばかり。勿論私以外は全てフランス人。更に英語が話せる者がいない。7時半過ぎから宿のカーブアルマニャクワインの試飲が始まる。赤/白/ピンク/発泡全て飲み放題。ワイン通ではないが、今まで飲んだもので最も美味と感じた。

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8時過ぎから食事。笑ここでもテーブルワインの赤白が飲み放題。

食事も今回の中では最も美味しかった。(鶏のスープ/パテ/ご飯に鶏料理をかけた物)

デザートはパンケーキにドボドボとコニャック。相当飲んだが今日の朝には抜けていた。素晴らしいのは宿の夫婦が食事を共にすることである。

10時過ぎにお開きだったが、最後まで楽しく会話に加われた。

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今日は広大な葡萄畑の中を進む。しかし地道に入ると相変わらずの泥との戦い。

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途中の集落で何と新しい住宅地を見かけた。10年前に出来た木造住宅である。

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教会ではナンシーから来た巡礼のグループが一人の男の指揮のもと歌い出す。石造の内部で大きく響き渡る。思わず意味もなく泣き出しそうになる。

宿泊地Eauze でも教会で歌うのに出会った。

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第二十一便 5月25日(金) 薄曇り

Cahors 〜Lascabane 24km 

Cahorsを別れる時世界遺産のヴァラントレ橋を渡る。流石に美しいが3本の塔の役割が分からぬ。そして真ん中の塔の壁に悪魔がしがみついている。この謂れも分からぬ。何れ調べて再録する。
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今日は単調な繋ぎの歩きであったが、約750kmの中間を通過したようだ。

出発当初は1,000m以上に居たが、今や100m台まで下がっている。従って上り下りの苦しみは軽減されたが、景色の単調さに気力の苦しみが増大した。体は慣れ最初に重さを意識していた約10kgの荷物も気にならなくなった。

今日は教会付属の宿で6時からミサ。いつもながら内容は全く分からないが雰囲気が良いので出席するつもり。