暑い!熱い!
とにかく暑い!高温に加え高湿度のため冷房の効いた屋内に逃げ込まないと不快な暑さからは逃れられない。35度超えの猛暑日も珍しくなく、台風の影響もあり40度超えの声も聞こえてくる。
日陰を求めて俯き加減で黙々と歩く。渇いた土地の巡礼路には陰おlを提供してくれる樹木はなかなか見当たらない。
運良く木陰に出会っても太陽が高く昇った昼間の陰は小さく、ザックを担いだ体ははみ出してしまう。
スペイン特に南部のアンダルシア地方では、5,6月と言えども日差しは強く40度を超えてしまう。
しかし、空気が乾いているせいか日本のどんよりし暑さと異なり陽射しがチリチリと刺す"あつさ"である。実感としては暑いのではなく熱いのである。従って日陰に入ればとりあえず熱さは凌げる。そこに時々吹いてくるそよ風が通り過ぎれば瞬時の極楽気分が味わえる。横になって休んでいてうっかりするとシエスタ状態に陥る。
集落には入ると家々の入口には簾?が下がっているが扉は開いたままである。中に入ると入口から中庭へとゆったりと空気が流れている。天然のクーラーである。そして陽が落ちると気温が下がり長袖が欲しくなる。従って火の入った暖炉は目にするがクーラーは見当たらない。
朝は陽が昇って熱くなる前に距離を稼ごうと、外が薄明るくなる6時前に宿を出る。適度な疲労感から9時の消灯時間にはベッドに入るので早朝出発は苦にならない。もっと早く出発できるが暗い中での歩行は頼みの綱の矢印サインを見落とす恐れがある。
7時過ぎには太陽が顔を出し、時間の経過に従って熱さが襲って来る。
フランス人の道や北の道はひたすら西に向かって進む。従ってほぼ左半身に日差しを受けながら歩く。
ポルトガルの道や銀の道は背後に陽を受けながら北へ北へと歩く。その結果日焼けに偏りができる。
このところの暑さに辛さと心地よさの織りなすスペインの熱さを懐かしく思い出す。
ちなみに辞書によると"暑い/気温が高い","熱い/物の温度や体温"とある。