déjà vu

"デジャビュ"とは大辞林によると「一度も経験したことのないことが、いつかどこかですでに経験したことであるかのように感じられること。既視感。」とある。ところが私は「何かを見た時、その風景はいつかどこかで見たことがあると思い起こす。」とばかり思い込んでいた。その思い込みのまま話を進める。

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この写真は何処だか分かりますか。左側に並んだ黒いアーモンドはパンダの目です。そうです、上野動物園の正面入り口です。上野の東京都美術館で開催されている「ブリューゲル展」へと向かっていた時、ふと目に入り思わずシャッターを押していました。その時感じたのは「この風景にはいつか何処かで出会ったことがある。」でした。

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これがその時の写真です。ゴヤの埋葬されているマドリードのサン・アントニオ・ラ・フロリダ礼拝堂を訪ねた時に、その裏手で見かけた屋外映画館です。強い日差しの下での強烈な赤色の椅子の行列であるにもかかわらず、何か"祭りの後"的な寂しさを感じシャッターを押していました。他人には全く理解できないと思いますが、私には緑色のコーンの行列に同じようなものを感じました。香々詣の人達が去った後の寂しさです。

スペインに何度も出かけていると、日本で見かけるものとスペインで見かけたものがどこか繋がって見えることがよくあります。そう言えば、以前お話ししたスペイン大使館で"赤い絵"を見かけた時も、ふとこの赤色の風景が頭をよぎったのを思い出しました。