山のくまさん

先日NHKの"人名探究バラエティ 日本人のおなまえっ"の動物に因んだ名前をテーマにした番組をチラ見していて、あるコメンテーターが熊の付く名前の由来について話しているのを耳にした。<元々は地名の熊野の由来の一つにあるように辺境を意味する「隈」からきている。嘗ては北日本は別として熊に出会うことは殆どなかった。後々、熊の字を当てたのではないか。>らしき話をしていたと思う。

"熊野古道"や"塩の道"を歩いていて"熊に注意"の注意書きを頻繁に見かけたし、地元の人から最近熊が出没したから注意して下さいと声を掛けられた。熊野古道小辺路」の伯母子峠の避難小屋で休んだ時、扉の下部がギザギザに欠けていたのを目にした。「ここで休んでいた。その時熊が来て外から扉を開けようとした時の痕跡だ。怖かった!」と側にいた人が当事者から聞いた話として教えてくれた。

後日ある民宿の親父にこの話をしたところ「熊野には熊なんかいやしない。何かの音に驚いて熊が出たと思っただけだ。ほんとに熊を見たと言う人がいたら会って話を聞いてみたい。」と自信たっぷりに喝破された。残念ながらと言おうか、未だ山中で熊に出会ったことのない私にとっては"真相は闇の中"。

学生時代に"蟹族"で北海道の羅臼岳に登った時、落石を頭に受け死亡した人を見かけた。熊に出会って逃げようとして落石を受けたとの話であったが、場所柄全く疑問を持たず熊に対する恐怖を感じたのを覚えている。

ところで、年初に芸人の「森のくまさん」替え歌騒動があったが、結末はどうだったのであろうか。 

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新潟県糸魚川市で出会った"くま"   2017/05/19