ガウディを訪ねて 18-グエル館 20150703

バルセロナも今日で5日目で、午後にはRenfeでローマ人が造った都市タラゴナに向かう。最後のガウディは宿に近いグエル邸(1886〜1890)。 宿に荷物を預け開館までの時間に葉巻型のオフィスビル"トラ・アクバル"と鏡面ガラス天井の"エンカンツ市場"へ。

別邸の設計で既にグエルとは関係ができていたが、別館とは言え本邸の設計ということで意気込みは並大抵ではなかった。色々の試みがなされておりその後の作品の原点に出会う楽しみがある。

入口は二つのパラボラアーチ。デザインとしての曲線は多く見かけるが、ガウディの曲線は構造上の合理性を追求しそれが自然界にある曲線であるとしている。上部に水平に展開する鍛鉄製の装飾を施した方形の開口部の取り合わせが面白い。

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館内に入り振り返ると大扉の繊細な装飾が美しく浮かび上がる。

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 一番の見所であるサロンに向かい二階に上がる。此処でも控えめな照明による光と影の競演が見られる。

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 見上げると星空を思わせるクーポラ天井。壁面は金色に彩色されているが決して豪華絢爛ではなく、中尊寺金色堂金閣寺を思わせるしっくりと落ち着いた豪華さを感じさせる。

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 上階に上がり見下ろすと鼈甲で装飾された扉の奥に礼拝堂。この空間に佇んでいると自分まで豪華な気分に浸れる。

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意図したものではなかろうが階段の壁面に浮かび上がった手摺の影に妖しさを感じる。

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続く