出会った橋ー銀の道–3

6月1日、Aldodescarの宿を出て1人歩くが、周りに見えるのは牛ばかり。北の方では水量は少ないものの水路を渡る橋であったが、この辺りでは雨季以外は窪地に架かる橋である。

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 9時過ぎにCaseresに到着する。ローマ人が築き、8Cにイスラム教徒が侵入し、レコンキスタの時代に城壁の中に数多くのゴシック様式の貴族の邸宅が建てられた。

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今では「エストマドーラの宝石」と呼ばれている。人影の少ない細い路地を一人でそぞろ歩き、中世の雰囲気に浸りながら時間を過ごす。そして、後髪を引かれる思いで街を後にした。

 

6月3日,珍しく湖に出会う。そこから日本の川が出ており橋を架橋中であった。橋の種類は分からないがアクロバティックな姿に暫く見とれていた。

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6月4日、ここ数日イタリア人と同行していた。40度を越す暑さとお互い頼り合う気持ちから進路のエラー。宿まで約1kmであったが異常な暑さに、タクシーを呼ぶ事に異議を挟むものはなかった。  宿のあるGalisteoは城塞の街で、城の上からは明朝歩く巡礼路が眺められ、ローマ時代のものと思われる橋が浮かび上がっていた。

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翌朝、6時過ぎにその橋を渡った。サマータイムの為陽は昇っておらず、周りの家々には灯りが灯っていた。

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途中、ローマ遺跡のGaparraを通る。ここには遺跡の脇にローマ街道がある為、凱旋門マイルストーンが残されている。

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遺跡は相当痛んでいて今では街道は歩ける状態では無かった。

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この日の行程は、珍しく宿が巡礼路から7kmも外れており、 電話で宿に車の迎えを依頼するか止む無く歩いて向かうか、それとも7km以上歩いて次の宿に向かうかである。私のスマホは電話が使えないので歩きを覚悟していた。しかし、前後して歩いていたイタリア人と運良く出会い、彼の呼んだ宿の車に同乗できた。

 

6月7日の宿のある村では聖母マリアの祭りがあるらしく、道路脇にマリア像や祭壇が並んでいる。宿で休んだ後、教会の牧師を先頭に村人こぞってロバと共に練り歩く行列に村人に混じって加わった。

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宿の脇にはローマ街道が残されており、その断面構造が見える様に一部が切り取られている。小さな村の小さなmuseumとなっていた。

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 つづく

 

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(中略)

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      「伝えるちから」  池上彰/PHPビジネス新書

 

所用で新宿に出かけチョット足を伸ばしギャラリー巡りをした。時節柄、人出の少ない時間を選んだ。

六本木はFUJIFILM SQUEREでの大竹英洋写真展「THE NORTH WOODS 生命を与える大地」。

ノースウッズは米加国境付近から北極圏にかけての地域で、原生林に生息する野生動物を追い詩情あふれる映像作品に仕上げている。右上の写真画面が印象に残った。狙ったのは川ではなく真ん中あたりの黒い点の老いたバイソン。舞台は原生林ではなく原野である。

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東京ミッドタウンから地下鉄の駅に向かう途中で小さな秋を見かけた。

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銀座に移りソニーイメージングギャラリー銀座の「ソニーワールドフォトグラフィーアワード2020作品展」。興味を覚えた作品は

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ロシアがソビエト時代、市民が世界に触れる機会が無かった。その為、その土地の文化的伝統に基づく独自の美意識に頼ってガーデンハウス建てた。それらを写真に収めた作品である。

次いで、ギンザ・グラフィック・ギャラリーの「いきることば つむぐいのち 永井一正の絵と言葉の世界」。言葉が伴う事によりイメージが拡がってゆく。何処かで出会ったと思われる作品も

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中央の絵には「いのちを大切にするということは 今を大切に生きるということ。」 

興味を覚えた方は、「いきることばつむぐいのち」永井一正/芸術新聞社をどうぞ

 

人混みの中を歩く銀座は・・・・・・・少しばかり寂しさを抱きながら歩いた。