路面のギャラリーその2
聖地 サンチアゴ・デ・コンポステラは北緯40度で日本で言えば札幌あたりであるが、6月と言えどその日差しは強烈である。
頭上の茂みから漏れくる光を日本では木漏れ日と表現し、熊野古道に描かれた陰影は墨絵を思わせる。
しかし、スペインの日差しは強烈で、茂みの間を突き抜けてくる感じで、地表の印される陰影は単色でありながらピカソ、ダリ、ミロの作品から受けるインパクトに通じるものを感じる。
そして、パリは北緯49度で更に高緯度の為なのか日本での印象に近いものがある。ブローニュの森やパレ・ロワイヤルを歩いていると印象派の世界に浸ることができる。
と、生半可な知識で勝手な思い出に耽る。
マドリードの街を歩いていて面白いものに出会った。木陰の上に描かれた金色の文字。直射と反射のコラボである。
フランス人の道のアストルガでは、2000年前ローマ人が描いたモザイク画に太陽が何か上書きをしている。
マドリードの真昼の日影と北海沿岸の早朝の日影。似通ったモチーフでありながら面白い対象を見せている。
マドリードのマヨール広場に立つフェリペ三世騎馬像は実物の数倍の影。王の威厳をより強く訴えてくる。
トレドの街の入り口に立つドン・キホーテの作者セルバンテスは自分の影に向かって何か語りかけているようであった。果たして何を・・・・
そして、太陽の助けを借りて描いた自画像?