フランスの最も美しい村ーSt.Jean Pied de Port

6月8日のラストウオークについて昨年の9月1日にアップしたが、目的地のSt.Jean Pied de Portサン・ジャン・ピエ・ド・ポーも美しい村であった。サンチャゴ巡礼の銀座通り"フランス人の道"のスタート地点であるが、フランスの主要巡礼路四本のうち三本のゴール地点として、この村でフランス人の道に接続している。

白い外壁に赤や緑の雨戸のバスクの伝統的な景観を楽しみながら、15Cに建造された村の入口サン・ジャン門に到着。 
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街のメインストリート"シタデル通り"を進むと"フランス人の道"の出発点の"ノートルダム門"に至る。
時間の関係で巡礼者は見当たらず観光客 も疎らである。
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今回はその日のうちにパリに入る為、途中で右折して駅に向かう。
ローマ街道の一部としての起源を持ち、17Cには要塞都市として城塞が築かれ、近世はフランス領バスクの地方中心として繁栄したが、現在は人口1,500人強の観光地である。
6年前の2012年に四国遍路で膝故障のリハビリを確認し、サンチャゴ巡礼にチャレンジすべく期待と不安でこの地に立った時のことを思い出す。日本人にとってはマイナーな旅である為情報は極めて少ない。「聖地サンチャゴ巡礼」(ダイヤモンド社)、アマゾンで入手した112ページのガイドブック「Camino de Santiago」(John Brierley)、そしてインターネット。
取り敢えず"友の会事務所"なる所で斡旋された宿に荷を置き街歩きに出掛けた。不慣れな所に来たせいか通りを行き来するが何となくという感じ。教会の鐘楼に開いた穴のノートルダム門は珍しく印象に残っている。
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 城塞に残されている石垣も興味深いが、明日からの巡礼を思いながら眺めるピレネー山脈が気になる。暗雲が立ち込めている。予想通り峠越えは荒れ模様で小さな避難小屋への非難を余儀なくされた。
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夕方、出発に当たってのノートルダム教会のミサに参列。何が語られているかは分からなかったが、気持ちの上での準備は出来た。
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宿に戻るとベッドの上に見知らぬ荷物が置かれている。男女共用の部屋に並ぶ二段ベッドであり、場所が指定されているものと思っていたが、ベッドの上に私物を置いていないと空きと見做される。情報不足による前途多難を思い知った。
翌朝、曇り空の下を一歩を踏み出した。
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吉村氏は「ユネスコ世界遺産に登録されたサン・ジャック門とバスクの街並みを楽しめる村」と言っているが、残念ながら私には楽しむ為の余裕を持ち合わせないままの二度の訪問であった。
 
早2月に入り、東の空の明けの明星の側には三日月が戻っていた。
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