フランスの最も美しい村- 1

世の中に氾濫している可愛いとか美しい、更には最〇、最〇級といった修飾語に素直になれない 。とは言いながら先週はうっかり最〇〇について語ってしまった。

 

ところで、巡礼にあたっての事前の調べでフランスには「フランスの最も美しい村」なるものがある事を知った。質の良い遺産を多く持つ田舎の小さな村の観光を促進する事を目的として1982年に定められた。選定基準は「人口2,000人未満」「質の高い保護財産」「村らしい居住空間」「建物の外観の調和」「自治体議会の調和」とある。「美術館の村でなく、広場に人々が集まる活気に満ちた村」とも言っている。2017年5月現在で156村が指定されている。

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 今回歩いた「ル・ピュイの道」は地図中の赤い点が集中しているフランス南部を東から西に向う巡礼路である。従って「フランスの最も美しい村」を9ヶ村訪れることが出来た。素直になれない私が今回これらの村をどのように感じたかを改めて振り返ってみた。美しいものは美しい、最も〇〇なものは最も〇〇であると、素直に感じられる方は改めて口直しに吉村和敏さんの著書「フランスの最も美しい村」全踏破の旅(講談社)やインターネットを覗いてみてください。

村の入り口には下図のサインがあった筈であるが、私は全く気がついていなかった。デザインと言い色使いと言い村をイメージさせながらも洒落ており流石と思わせられる。実物を目の当たりに出来なかったのは心残りである。

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フランスやスペインでは日本の様に「ここが世界遺産です」とか「ここは美しい村です」とか声高に歌い上げて宣伝しないので、こちらが何かを感じ取らなければそのままスルーしてしまうことがある。

 

因みにベルギー、カナダ、イタリア、スペインそしてお墨付き大好きの日本にも同様の指定「日本で最も美しい村」が有るらしい。日本では平成の大合併とやらで多くの村が消滅しているせいか指定条件は人口1万人以下の町村としており63箇所あるそうだ。どこが指定されているかは知らない。所謂普通の観光地とどう違うのか、フランスでのあり方とはチョット違うような気がする。

続く