同行二人/OLYMPUS PEN-2

そこでコンパクトデジタルカメラ、所謂デジカメに目を移した。求めた条件をほぼ備えている。しかも低価格である。作品を創る訳ではなく自分が感じたものが捉えられていればいいと思っており、デジタル一眼に比して仕様は劣るもののそれは大きな問題では無いと思った。しかし、何か物足りないものがあった。移動しながらの撮影には小型すぎて操作しにくい。いや、つまらない事だが"カメラらしくない"が引っかかった。

その頃、今では殆どのメーカーが参入している「ミラーレスカメラ」を2〜3社が出していた。まだ中途半端の印象が否めなかったが、自分のニーズにほぼ合致していた。そして何よりカメラらしかった。

結果、オリンパスOLYMPUS PEN E-PL2をゲットした。翌年の「四国遍路」以来四度の「サンチャゴ巡礼」、そして二度の「熊野古道」,「塩の道」と八度のロングトレイルを共にした。その間、選択を決断させたワイドコンバーターレンズを落下で、電子ビューファインダーを転倒で破損し、そして標準レンズの回路不良と何度かトラブルに出会ったものの、私の期待を裏切らない同行者であった。

現在、支障はないものの手振れ補正に赤信号が出ており、次の旅路での不安を感じさせる。メーカーに問い合わせると修理に約3万円かかるとの事。愛着があり、このまま修理して使い続けたいが長期間の旅で万一の事を考え再度の買い替えを考え始めている。

今回の私のお気に入りは「フランス人の道」のメセタ(台地状の地塊)で出会った親子。静かに向かい合っていたが何かを語り合っているように見えてシャッターを切った。

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Castrojeriz /Spain  2012/09/13