国家とは
カタルーニャ地方の独立問題でスペインが揺れている。一部では裕福なカタルーニャから多額な税金を吸い上げる一方、国家からの分配が不当に少ないという経済的な問題に住民の不満が高まっていると言われている。しかし私は個人的には言語・文化の問題だ主と思っている。スペインに拘りを持つ私としては看過できない事態と思っている。
カタルーニャやバスクは統一以前の地域意識が根強く、スペイン人としてのアイデンティティを否定し続けている。1939年にフランコ政権が成立し、その後1975年のフランコの死去までカタルーニャやバスクに対する言語・文化への弾圧が続いた。その弾圧の補償を目的とした2007年の「歴史記憶法」成立を経て現在に至るも、歴史の総括は終わっていないと言われている。
ムック「TRANSIT 22号」によると、カタルーニャ語が書ける人は15〜29歳77%で75〜84歳でも50%,日常的にカタルーニャ語を使う人は36%(2008年)である。参考までにバスク州における帰属意識は「スペインよりバスク」が5割(2005年)である。
宿の近くの路地で地面に埋め込まれたプレートを見かけた。そこに書かれた文を拙い語学力で訳してみた。
バルセロナ評議会 薬局 Lant Agusti 1947 2007 都市に奉仕する
「薬局を営む Lant Agustiさんが1947年から2007年にわたる都市の運営への協力に対し、バルセロナ市評議会がその功に報いて設置した」と読んだ。二つの年号と上記のフランコに関わる年号の符合については……?。因みに下段はカタルーニャ語であった。
薬局前?の路上のプレート バルセロナ 2015/7/3