旅に出る訳

最近毎年国内外でロングトレイルに出かけている。それも年甲斐もなく一人歩き旅。何故かと問われてもうまく説明できない。しかし、旅に関する本を闇雲に読んでいる内に「これだ!」と言う書き物に出会った。少し長くなるが安易との誹りを免れないが転用させて頂く。

 

なぜ軟弱なのか?

それは連むからである。一人で歩かないからである。"孤"となりえないからである。

中略

孤を知るにはどうすればいいか。

さまようことである。

旅をすることである。

その理由を旅人に問えば、十人の旅人から十の異なる理由が帰ってこよう。

さほど旅とは個人的なものだ。旅で出逢い、旅で感じたことを誰かに語ろうとしても、そのときの情緒。、感情は真に伝わりにくいものだ。旅はあなたの生の根底に潜んでいるものを引き出し、そこに立たせるからだ。

旅人にとって大切なことのひとつに五感を磨いておくことがある。

足を踏み入れた土地を、目で、耳で、鼻で、舌で、肌で、知覚することだ。

                       「旅人よどの街で死ぬか。」    伊集院 静   集英社

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「北の道」Mondonedo〜Vilalba  2014/6/18