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大学に出かける

バーミヤン大仏天井壁画の公開最終日の19日に東京芸大美術館に出かけた。

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今回の壁画復元は"「もの」や「形」は壊しても、そこに込められた「こころ」は残ります"という、15年前に起こった「文化遺産破壊行為」に対するカウンターメッセージでもあるとの事。40m近くの上部の天井壁画が原寸大で頭上間近に三次元で再現され、真正面にはバーミヤンの谷の四季と時間の流れが刻々と動画で流される。

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距離的にはデフォルメされてはいるが、臨場感は十分に味わえた。

運良くギャラリートークでプロジェクトの責任者前田耕作先生の解説を聞く事ができた。

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興味深い話が平易に語られる。ギリシャペルシャ・インドが融合した「天翔る太陽神」は中国を経て俵屋宗達の「風神雷神図」を生み出した。

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左右に風神

釈迦は摩耶夫人の右脇腹から生まれ、

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石に彫られた釈迦の生涯は右回りに展開しており、等仏教では右が意味を持っているとの事。壁画の空のラピスラズリは実際に現地で見られる空の色。展示されているものは現地博物館等で盗難にあい、日本に流れて来たものを買取り修復したもので、現地の治安が回復したので アフガニスタンに返還するそうだ。

天井壁画は伊勢・志摩サミットで法隆寺の復元壁画と共にG7首脳に披露された。将来バーミアンに「平和博物館」を建設し、そこに失われた壁画を再生し バーミヤンの人達に還したい、との願いを実現すべくその場で安倍首相に政府の協力をお願いしたが反応は無かった。立場上仕方がないのかとあきらめ顔。海外にも協力を呼びかけているが、こちらの反応はいいとの事。なお展示終了後天井壁画は16のブロックに解体される。奈良県知事から県内移設のお願いがあったが、移設費用の裏付けはないとの事。

 

その足で東大に行き 「イスラーム文明と西洋」と言う講演会で、一橋大学と東大の名誉教授の話を聞いた。こちらは内容がアカデミックで私の能力では期待していた現状の中東情勢を理解できるには至らなかった。

 

私がこういった場に足を向けるようになったのは、歴史や文化を学ぼうといった大それた動機ではない。スペインを歩いていて2000年にわたる歴史が決して過去のものでなく、現在に繋がっており、自分がその歴史の中に身を置いていると言う微かな実感を得たのがきっかけである。

 

先日は国士館大学でもイラク古代文化研究所の所長さんに破壊が進む世界遺産の現状の話を聞いた。来月は 同所でシリアのパルミラ遺跡の発掘をされた方の講演を聞く予定。現地に出かけたいが止むを得ず話を聞く事により臨場感を味わう。

 

そして昨日は明治大学に出かけてシンポジュウム「オリンピックと都市ー2040年代東京の将来像」に参加した。都知事問題でテレビ出演に忙しい元副知事の 青山教授が司会をする授業の一環で、久しぶりに学生気分を味わった。最近流行りの"レジェンド"の連発が気になった。