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石積み

先日高校時代の同窓会があり、その帰途お花見をということになり皇居東御苑に向かった。最近の冷え込みで開花具合は期待できなかったが、見事に満開に近い一本の大樹に出会った。樹種は染井吉野ではなくうろ覚えの吉野○○である。多くの花見客が群がっていたが、一瞬を狙って着物姿の女性を入れたショットをゲット出来た。
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ところでブログのタイトルを"野面積み"としているように石積みに興味をそそられる。此処でも天守台等種々の石積みを見かけたが、大手門に向かう途中の石垣の構成と色合いに目を奪われた。嘗ての石工が意図したものではなく、巧まずして時が創り出したものである。
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ヨーロッパは石の文化。スペインでも至る所で石の風景に出会う。石積みも例外ではない。歴史を紐解けばローマ人のイベリア半島支配に遡る。 「銀の道」、セビーリャを出発すると間もなく大スキピオが建設したローマ都市イタリカに出会う。なんと世界史で出会ったトラヤヌスハドリアヌス、テオドシウス1世の生誕地でもある。そこにも当時のものと思われる石積みが残されていた。過ぎ去ったものでなく今その歴史の中にいる事を実感する。
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「フランス人の道」、Astorgaを出てイラゴ峠の鉄の十字架に向かう手前にFoncebadonという一時廃村となった小集落がある。今は巡礼者相手のバルとアルベルゲのみ。巡礼者以外の人影はなく、廃墟の石積みの壁とトタン屋根が嘗ての生活の面影を伝えている。その石壁の素材と厚さに厳しかったであろう生活を想像させる。同じ様な風景は遍路時でもしばしば見かけた。
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「銀の道」の最後の宿泊地はOuteiro。新しいアルベルゲで見かけた石積みは少しばかりモダンなデザインで、モノクロのモンドリアンを思わせる。
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ポルトガルの道」をスペインに入った町Pontevedraの街外れ。アルベルゲの下でベンチに座り通り行く人をぼんやりと眺める。石垣を背景とした巡礼者の歩く姿が長い旅路の一場面を演出する。
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お遍路で記憶に残る石積みは高知県室戸岬の手前で出会った高岡石垣集落。家屋は石垣と樹木でがっちりとガードされている。太平洋に面しており台風や暴風雨がもろに襲うための対策であるが、これも巧まずして絵になる景観を生み出している。
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