ガウディを訪ねて②ーアストルガ司教館

20120919
 「フランス人の道」を西に50km歩くとAstorga。Sevillaから北に延びる「銀の道」と交わる。街に入る手前で進行方向に大聖堂が現れその前面にアストルガ司教館が確認できた。
f:id:peregrino:20160224154401j:image
アストルガ遠望
一旦下り再度高台に登るとアストルガの市街地。最初ケルト人が定住し、紀元前14年にローマ人によって建設された都市で、人口は12,000人。ローマ時代のモザイクタイルの床が残されている。街中を進むと周囲の建物と趣を異にした建物現れる。それがアストルガ司教館である。ガウディと同郷の司祭の依頼で1887年(35歳)に司教区本部兼住宅として手がけた。しかしデザインを巡って意見がぶつかり、彼を擁護してきた司教の死後建設途上で手を引いた。しかし完成したものはどこまでも間違いなくガウディである。完成はなんと1915年で、住宅としては使われなかったが、今は巡礼博物館として賑わっている。
f:id:peregrino:20160224105409j:image 
これぞガウディ
外壁は地元の花崗岩の切石積みで、上品で落ち着いた佇まいである。裏側?から見たステンドグラスが内部空間への期待を高める。
f:id:peregrino:20160224110054j:image
光を通さずに見るステンドグラスも一興
内部の天井は彼の作品によく見られるパラボラアーチでなく、昔ながらのリブボールトである。リブはこれも地元アストルガ産のタイルで装飾されている。ステンドグラスの絵柄は伝統的な宗教画からモダンな抽象画まで様々。
f:id:peregrino:20160224110513j:image 
メインのステンドグラスは華やかな宗教画
f:id:peregrino:20160224110722j:image
動植物をモチーフとしたシンプルなデザインも
柱にも植物をモチーフとしたイスラミックなパターンを展開している。
f:id:peregrino:20160224110257j:image
柱のデザイン

初期作品でしかも地方であるからか、一般に紹介されているBarcelonaの作品とは趣を異にした作品に出会え、ガウディの別の側面を垣間見て満足のひと時を過ごせた。
館内は  No Photo  でした。Lo  Siento!