新国立競技場私見

7月20日(月)
帰国した途端新国立競技場建設論議。当面の結論は白紙で再出発。
私は単純な話と思っている。マンションを買うときのことを考える。簡単に説明すると以下の通り。
まず格好良いものが目に着く。しかし予算調整可能と思われる物に絞り込む。
つぎに機能上の要望をどこまで満足させてくれるかをチェック。
そして予算との調整行う。
最後に居住中の維持管理について確認をする。
今回の経緯をあてはめて見ると、まずデザイン選択だがここがポイントと考える。だから私は今回の混乱の責任者は審査委員長の建築家と思っている。プロの建築家ならば2~3割のアップは別として
、結果2倍以上になる建設費は予算大幅アップとして予測できたはず。百歩譲って本人が出来なくてもバックには多く建築関係者が付いていたと聞く。多分周りを取り巻く多くの関係者の力が働き、結果としてオリンピックなんだから、いくらになったって納税者である国民も黙っているだろうと。建築家として良いものを作りたいのはわかるが、ここで国民の立場に立って判断して欲しかった。
次に機能上の問題はいわゆる有識者の意見は聞いたが、実際使う人の要望・意見をどれだけ聞いたのだろうか。
予算との調整については何も言わなくても分かっていると思う。
しかし最後の維持管理だが私はこれが一番大事と思うが、マンション購入の時もそうだが意外と軽視される。
そこで以前旅行中に紹介したValenciaの芸術科学都市の事を思い出した。都市作りデザインの面白さに引かれ訪れた。確かに奇抜なデザインは興味深く、その空間の中にいると少なからぬ興奮を覚えた。しかし詳細は分からぬが写真に見られぬ光景を見たとき今後の成り行きに不安が過ぎった。


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