一人歩き

5月26日(火) 文句の言いようのない晴れ
Monesterio6:50~20.8km~12:20 Fuente de Cantos
今日は短距離とあなどって6時50分スタート。お陰で灼熱に焼かれ、日焼け止めも効果無く腕は真っ赤です。
単調な時間の経過。それを打ち破る脳の回転も止まってしまいました。そんな時にすることは数を数え続ける事です。これが意外と効果があります。
相も変わらず一人旅が続き、ややもすると地球を独り占めしているかの錯覚に陥ります。

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人の姿を見ないことがもし空白ということであるならば、これはもう本当に空白の、ゆるい丘状の大平原であって、空に雲も一つもなく、ここを支配する者は、真鍮か何かのような金属的な太陽である。
     スペイン断章 堀田善衛

でもこの雄大な大地もこの地方の歴史を知ってしまうと、不毛な地に見えてしまいます。
そしてついに又しても聖ヤコブの化身が現れたのです。道標の矢印を見逃し迷子になりかけたその時、第一村人に出会ったのです。
又偶然にも福岡在住のご夫婦の巡礼者に出会いました。奥さんは小さい歩幅ながら御主人の後を着実に歩いて行かれます。
おっと、スペインに来て良かったことの1番を忘れていました。それは日本の些末な情報からほぼ完全に遮断される事です。