旅は道連れ

フェイスブックが何者かと試しに登録したところ、友達探しになんとスペインやポルトガルで何日間か共に巡礼路を歩いたイタリア人が二人顔を出した。プロフィールには何も触れていないのにどうして私に結びつけたのか不思議である。 巡礼路を歩いていると歩行…

歴史を歩く

最近「チバニアン申請」がニュースになっており、十分に理解できていないが地球の歴史の空白部分を埋める画期的なことらしい。ネアンデルタール人や北京原人が生きていた数十万年前のことであり、人間の歴史と言うより地球の歴史に属するものと思うが、これ…

旅人よどの街で死ぬか

私はここ数年旅を続けている。それも主として国内外を長期にわたり一人で歩き回るものでもので、所謂ロングトレイルである。何を老境に達した今になってあえて辛い旅を始めたのか。いつか自分なりに整理してみようと思っていたところ、最近作家の伊集院静氏…

一本の道

テレビでは連日真夏日の話題が続いている。先週はその真夏日の"一本の道"「塩の道」を歩いていた。身体が萎えていたせいもあり、スペインでの熱い日差しのもとでの巡礼行以上の辛さを感じた。 先日一ヶ月ぶりにBSプレミアムで "一本の道"を視た。一本は翌日…

安曇野点景-2

安曇野市穂高~松本市 18km 晴れ 昨日の宿「ごほーでん」はビジネス民宿と歌っているが、建物は三階建てのでっかい木造の民家風を20年前に建てたものだそうだ。リゾートホテルと言っても通りそう。しかし宿泊客は殆ど建設現場の職人。どうもしっくり来ない。…

安曇野点景

信濃大町~安曇野市穂高 22km 晴れ 大町市は大きな街のためかローカル色のある宿が見つからずありきたりの駅前旅館。宿の人や他の泊まり客とのコミュニケーションもなく早めに寝込む 。 相変わらずの晴れであるが、地形の関係で道路が日陰となり、おまけの背…

やっとペース回復か

白馬~信濃大町 25km 晴れ まずは昨夜の宿の紹介。オーナーは神奈川県のかたで30代で起業しほぼ30年。私の個人的実感として素泊まりの一人旅は歓迎されないようであるが、この宿は一人旅特に安全を気にする女性のそれ大歓迎を謳い文句にしている。建物はペン…

農家ゲストハウス

小谷村瑞穂集落~白馬 11km 晴れ 昨日の宿「梢の雪」は滋賀県から来た30前後の若者と建物のオーナーが共同で経営している。 到着して休んでいると夕食の食材の野草採集の誘いがかかり、宿周辺の草むらへ出かける。その後皆で夕食の仕込みを済まし、温泉に出…

やってしまいました!

塩の道温泉~小谷村中土瑞穂集落 18km? 晴れ 今日も雨飾山を眼前に見据えながら歩を進める。手元に資料がないので、深田久弥が何と表現しているかわからないが、私には毅然とした態度で単座している女性に見える。とにかくその姿が気になる。 今日は標高860m…

SALT TRAIL

塩の道起点~塩の道温泉 15km 晴れ 夜行バスで早朝6時前に直江津駅に到着。熟睡。電車で「塩の道」の出発地糸魚川に向かう。日本海は鈍く光っている。起点の標識は呆気ないほどシンプルである。 昨年暮れの大火の復旧は今だしの観が深い。 しかし新しい?雁…

塩の道トレイル

昨年熊野古道を歩いた時、途中の宿で高齢のご夫婦と同宿した。日本全国を車で出かけ、途中の駅近傍の駐車場に車を置き数日間歩き、元の駐車場に電車で引き返しながら旅を続けているとのこと。夕食の時「今迄で一番良かったところは」と尋ねたところ「塩の道…

ノラやクルや

Inquiring about a Missing Cat Have you not seen a stray cat? Are you not keeping a lost cat? It is a tom-cat,one and half year old, was around 8 to 9 pounds. 中略 If "Nora " returns home safely, 3,000 Yen will be offered to the person who …

いることの幸せ

何かをすることによって幸福感を得ようとする。しかし、幸福感が得られるのは、それだけではないと思うのです。何かをするのではなく、いるだけで幸せを感じられる場合もあるでしょう。「することの幸せ」でなく、「いることの幸せ」です。 「コブのない駱駝…

roho/赤

陽気につられ最近外出の機会が増え、異なった形で美術品に出会う機会を持った。 一つは、東京都美術館の「バベルの塔」展。ブリューゲルの"バベルの塔"を目玉作品とした展示会であったが、意外にも大きさは約60×75cmと小さい作品であった。しかしその中に緻…

マイルストーン

旅行することの意義は、一人一人の人間が、そういった「他人の目」から全く自由な立場で、離れた土地の現場に直接ふれ、自らの五感で、そこからおのがじしの「一次情報」を採取する点にある。また現地の人びとと直接交流することにある。頭でわかることと、…

紫雲木

今年の桜は花散らしの雨にも負けず、今だに我々を楽しませてくれている。今朝も石神井川沿いの我がウオーキングコースを頭上の花々や川面の花筏を見やりながら歩いた。 桜と言えば南米原産のキリモドキ属ノウゼンカズラ科のジャカランダ(紫雲木)は南半球の桜…

シエスタ それは自然の要求

暑い! 壮烈にアツイ!シエラ・ネバダ山脈にはまだ雪はあるものの。 それは暑いというよりも、むしろ熱いのであって、アチチの方の熱さである。直射日光の下では約四〇度近く、日蔭では二七度ほどである。 しかしそれも大体午後四時から八時頃までであって、…

国境/Border/frontera nacional

久しぶりに堀田善衛の著書を読んでいる。「スペイン430日 オリーブの樹の蔭に」と題する1977年〜1978年の約1年3カ月のスペイン滞在中の日記である。時は、フランコ将軍死去に伴い民主化への移行の時期である。しかし通貨がペセタからユーロに変わった以外は…

手本は二宮金次郎

私の知る金次郎は薪を背負い本を読みながら歩いていた。ところが最近の金次郎は腰を下ろして本を読んだり、本は脇に抱えて歩いているそうだ。オリジナルの姿は"歩きスマホ"を誘発するとの教育的配慮?からとも言われている。このでんで言えば今後は卒業式で"…

mugan/国境

「視えない共和国」(沢木耕太郎ノンフィクションIV「オン・ザ・ボーダー)を読んでいて、最近頻出している国境問題について思いを致した。我が国では国境は全て海の上にあるため、辺境の地に出かけてヴァーチャルな国境を思い浮かべることにより確認する事に…

宇宙大の思考

南方熊楠の生誕150周年を記念して行われた「宇宙大の熊楠」と題したシンポジュウムに出かけた。南方熊楠賞を受賞された明治大学野生の科学研究所所長の「地上の自然」及び占星術研究家の「熊楠の星をめぐって」の基調講演の後パネルディスカッション。事前に…

花の命はみじかくて

かつて江戸・東京の染色産業の中心であった落合・中井地域で先月末「染の小道」と題するイベントがもようされた。中井駅周辺の店舗の入口には様々なデザインの暖簾が掲げられ、裏道には"和"に関連する小物を扱う出店が並ぶ。産業を支えた妙正寺川には反物が…

君の名は

先日発表されたサラリーマン川柳100選で「 久しぶり! 聞くに聞けない 君の名は」が目にとまった。ご存知、大ヒットのアニメと高齢化社会を絡ませた他人事とは思えない句である。高齢者にとっては"君の名は"には別の思いもあるが、当時の面影も無い有楽町は…

木漏れ日

最近「グレートトラバース」を初めとして、"歩き"のTV番組が目白押しであるが、私が一番楽しみにしているのはBSプレミアムの「一本の道」である。アナウンサーが地元のウオーカーとペアでヨーロッパの歴史ある"トレイル"を数日かけて歩き、自然、風景、歴史…

私の「グラスのきらめき」

スペインにはどんな小さな町や村にもマヨール広場(大広場?)がある。 ある時マドリード南西郊外のチンチョンを訪れた。円形のマヨール広場を底にしたすり鉢状の村で、10分も歩かないうちに村外れに出てしまう。広場は村人達の生活の中心であり、日常は駐車場…

旅を語る

多くの旅の本を読んできたが、特に自分の旅を独自の視点で物語ってくれる作家が好きである。ん ノンフィクション作家"沢木耕太郎"の「深夜特急」は私の一人旅に油を注いだが、今でも何度も読み返している。ドイツ文学者でエッセイストの"池内紀"は国内外のま…

TOP〜東京都庭園美術館〜江戸東京博物館ー2

東京都庭園美術館の企画展は「並川靖之 七宝」である。 私にとって七宝はあまり馴染みが無いものであったが、花鳥を主なモチーフとした繊細な図案と微妙な色彩には目を見張るものがあった。身近に置いて眺めていたら気持ち穏やかに暮らせるであろうと思った…

TOP〜東京都庭園美術館〜江戸東京博物館 ー1

寒波襲来ですっかり出不精になっていたが、久しぶりにミュージアム巡りに出かけた。最初に訪れたのは東京都写真美術館。 今回の改装を機に愛称をTOP としている。何かのトップを目指そうとしているのか。 「東京•TOKYO」と題して六人の新進作家の作品を取り…

歩きの友

昨年のNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」は、我々の世代にとっては懐かしい「暮しの手帖」をモデルにしたドラマとのことである。「暮しの手帖」と言えば編集、記事執筆そして表紙デザインまで八面六臂の活躍をされていた今は亡き花森安治さんを思い出す。昨…

年の初めに

今年も歩きから始まった。日の出時刻が6時51分なので初日の出が拝めるのは7時過ぎ。ウオーキングコースの折り返し地点である小高い公園から拝むのを習慣としているので、いつもより遅く家を出る。目的地に到着すると既に近隣から多くの人が今か今かと待ち構…

私が出会った酉

今年最後のブログ。そして年が明ければ酉年。そこでここ数年に出会った酉を振り返ってみた。 熊野古道の酉 中辺路と大辺路の分岐点和歌山県田辺市に「闘鶏神社」がある。名前の由来は、熊野別当の湛増が社地の鶏を紅白に分けて闘わせ、白が勝ったため源氏に…

私の受けたおもてなし

滝川クリステルさんが、「おもてなし」を「ホスピタリティの精神」と呼びましたが、この言葉からも客の都合がないがしろにされていることが窺えます。 Hospitalityの語源は、ラテン語のhospes(客人等の保護)です。それがHospital(病院)、Hospes(ホスピス)と…

落葉

舞い落ちる葉も散り敷いた葉も落葉。どちらも静かな感じがします。この静かさが本意。風にふかれてかすかな音でも立てれば、なおさらです。 「一億人の季語入門」 長谷川櫂 秋の紅葉はいいものだが落ち葉も捨てたものではない。小辺路では紅葉よりも落ち葉に…

伊勢河崎商人館

先々週に引き続き伊勢河崎商人館を紹介する。河崎本通りを進んで行くと道の前方の見通しが利かなくなる。何かの理由で道路がクランクいるが、これがアイストップ効果となりコア施設である商人館へ導かれる。江戸時代創業の酒問屋「小川商店」を市が修復整備…

紅葉を愛でる

晩秋、草木が冬枯れを前にして一瞬、紅や黄に燃え上がる。華やかにして寂しさを含むもの。これが紅葉という季語の本意である。 「一億人の季語入門」長谷川櫂 外国人は紅葉をどう見ているか 「花を見る」という感覚は理解できても、「秋の紅葉を楽しむ」とい…

河崎は、伊勢のまちを支えた「台所」

河崎は、勢田川の水運を活用して伊勢神宮門前町山田・宇治への物資の荷揚げ・問屋・陸送の仲介で16世紀から川の港として栄え、「おかげまいり」の参宮客に物資を供給する「伊勢の台所」として全国に知られた商人町であった。戦後、陸上への輸送手段の転換に…

伊勢市から東京へ

夜行バスで無事バスタ新宿に到着。疲れのせいかトイレ休憩時以外は全くの熟睡。 昨日伊勢市に到着後前回食べ損ねた伊勢うどんを食すべく店を探す。店の人に地元で評判の店を聞くと、親切にも連れて行ってくれた。店の名は「長兵衛」と言って参道から路地に入…

紀伊長島から伊勢市へ

いよいよ最期の歩きで、嘗ての紀伊と伊勢の国境であった「荷坂峠」(242m)を越える。紀伊の殿様の意向はここまで及んでいた。熊野街道本道は「ツヅラト峠」(357m)越えであったが、江戸初期に殿様の領地視察の為なのか、峠越えの楽な荷坂峠が開削され本道と…

上里から紀伊長島へ

始神峠登り口まで小一時間柴田さんとお喋りしながら歩く。あれも空き家、これも空き家。店もどんどん閉まる。しかし何故か理髪店は減らないそうだ。小学生も激減。いい話はない。若者は都会が良いのではない。古里には仕事がない。コネがきく公務員や辛い土…

尾鷲から上里へ

昨日は「庄次屋」の柴田さんに再開すべく上里に到着したが、又々早く寝込んでしまったので以下昨日分を記す。 雨の中のお出迎え 久し振りの雨だが昨日でなくてよかった。今日の馬越峠越えは22の行程で昨日の八鬼山 越え63の1/3。濡れた石畳はつるつるでスケ…

賀田から尾鷲へ

昨日も眠気に勝てず、13日分を夜が開けて書き始めた。 宿は小さな港の釣り客相手の民宿。前回雨に見舞われ行程が遅れ、近所の店で紹介してもらい急遽宿泊した。食事と主人のキャラクターが気に入り、今回もお世話になった。 そこで夕食のメニューであるが 前…

熊野市から賀田へ

昨日は宿への到着が遅く、夕食に時間をかけた結果睡魔に襲われ、昨日分を今日の朝に書いています。 昨日は本宮大社からバスと電車で熊野市にやって来た。新宮の乗り換え時間は一分。走って駅に駆け込んだが途中で財布を落としたのに気付き、取りに引き返す。…

果無集落を通って本宮大社へ

熊野古道「小辺路」は麓集落から1,000m強の峠を越えると言うパターンを繰り返して進む。 高野山/\大股/\三浦口/\十津川温泉/\本宮大社 おまけに谷筋が急峻で、尾根筋に取り付くまでと尾根筋からの下りは足元の悪さも加わって難儀をする。 今日は観光客…

三浦峠を越えて十津川温泉

朝食にはお母さんが実家から調達した新鮮で大きな卵。何よりの御馳走であった。お弁当はでっかいめはりずしに手書きの手紙。素朴であるが行き届いたおもてなし。その気になったら是非訪れてほしい。「農家民宿政所」 今日は標高400mから1,080mの三浦峠を越え…

日本二百名山伯母子岳

8日の記事です。 今日の宿は築300年の農家民宿。立派な薬医門を抜けると質素な外観の民家。屋内も特別な装飾はないがガッチリした柱梁が歴史を感じさせる。ここで77才の母とその息子夫婦が二間に客を泊めている。二組六人までであり、テレビで紹介されたこと…

女人道から小辺路へ

天気予報通り昼前から雨。今夜の宿は参詣道を外れている上、ドコモ以外は通話不可の為、バス停脇の公衆電話で迎えを依頼する。この電話、観音開きの箱に入っておりダイアルはジーコジーコ。宿について濡れた衣服を着替え洗濯を済ませ、近くの温泉に出かける…

真田丸から空海へ

夜行バスで大阪難波到着。三列座席のフルリクライニングで熟睡できた。スペインでは巡礼の後はもっぱら長距離バスを利用してあちこち移動していたので苦にならない。あちらでは夜行バスでも普通の観光バス仕様で、おまけにランドアバウトでしばしばツイスト…

Legacy/Heritage/遺産

最近のオリンピックレガシー論議にはうんざりである。まるでレガシーと言う遺産を後世に残すことがオリンピックの目的でもあるかとの錯覚を起こす。オリンピック憲章に "To promote a positive legacy from the Olimpic Games to the host cities and countr…

ガウディを訪ねてを終えて

念願のガウディ作品の訪問を終え、感じたことを写真の助けを借りながら文章にしてみた。多くの出版物や映像で紹介されているので、出来るだけ自分が見たものを写真で、感 じたことを文章で表現してきたが、生半可な知識、平凡な感性、そして貧弱な文章力で、…

美術鑑賞大国ニッポン

上野の東京都美術館で開催中の「ゴッホとゴーギャン」展に出掛けた。毎月第三水曜日は"シルバーデイ"として65歳以上の人に対して都の美術館が無料開放される。スペインでもプラド美術館を初め多くのMUSEOが色々な形でこのようなサービスを実施しており、方々…