日本の雪

先週雪かきについて触れたが、その"雪かき"に関する文章に出会った。 この国の五穀豊穣を神に感謝する祭事を、誰も見ていないところで、何人かの人たちが粛々と、骨身を削るようにして行っている。 「それがどうした」と思う人もいるだろうけれど、私はこう…

スペインの雪

北陸では大雪で大変な事になっている。こちらの大雪?は路上からほぼ消えて、ウオーキングも快適な足運びに戻った。ウオーキングにとって暑さ寒さや雨は日常であるが、台風や大雪は非日常となる。雪の場合当日よりその後が大変である。歩行で踏み荒らされた…

100年早かった智の人

一昨年伊勢神宮を後にし「伊勢路」「中辺路」和歌山県の田辺市の滝尻王子まで歩き、バスでJR紀伊田辺に出た。田辺市は平成の大合併で市域はほぼ紀伊半島を横断する形で、40km強の「中辺路」がすっぽり入っている。はたして地域の一体性は保たれているのか疑…

光と影

ヘミングウェイ研究の第一人者と言われる今村楯夫著の「スペイン紀行 ヘミングウェイとともに内戦の跡を辿る」に出会った。ヘミングウェイはスペイン内戦中、報道記者として現地から記事を送り、終息後に最高傑作と言われている「誰がために鐘が鳴る」を表し…

一期一会 <はやしさん>

「ベストエッセイ 2017」(光村図書)で「書く技法二つの仮名生む」と題した馬場基さん(奈良文化財研究所主任研究員)のエッセイに出会った。目的を同じくする表音文字に2種類もあるのは何故かと言う疑問に対する私論を述べている。「日本の小学生は、ひらがな…

一期一会 <Un perro>

今年は戌年ということで、巡礼中に出会った"イヌ"を探してみました。スペインでは、"ネコ"は地域猫としてしばしば路上で出会ったが、犬に触れ合ったと言う実感はない。犬は愛玩動物としてではなく、番犬として大型犬を飼っている。郊外を歩いている時、突然…

ご挨拶

無事新しい年を迎えることができました。サンチャゴ巡礼「銀の道」のレポートをきっかけに始めたブログが、いつの間にか今回で228回となりました。あきもしないでお付き合いいただき有難うございます。 という事で 先ほどウオーキングの途中で恒例の"初日の…

一期一会 <パトリックさん>

先週紹介した女性はオランダの看護士パトリックさん。既婚者であるが私同様こうした旅が好きだということで、旦那の了解のもとの一人旅である。毎日夕食後に電話でコミュニケーションしているとの事。彼女とは一週間前に出会い相前後しながら歩き、同じ宿に…

インスタ映え

「インスタ映え」が流行語大賞を受賞した。私はインスタには全く興味を感じない。臍曲がりの私は「〜じゃない!」とか「〜でしょ」と言った自分の美学?の押し付けに我慢できない。そうは言いながら私もこのブログに写真をアップしており、お前も同類だと言…

国家とは

NHKのBSプレミアム「関口知宏のヨーロッパ鉄道の旅」は、ご存知のように旅番組である。今はやりの観光旅行番組ではなく、個人的には歴史・文化番組と思っている。そこが私の旅のスタイルと似通っており、番組を視ているとそこに行ってみたくなる誘惑にかられ…

サイクルツーリング

JR 東日本が来年から東京-房総半島で自転車を折り畳まないでそのまま持ち込める専用列車の運行を開始するそうだ。スペインやポルトガルで電車で移動していると、時々自転車を押してそのまま乗り込んでくる客と同居することがある。日本のように混み合うこと…

エキナカアート アゲイン

先週は駅舎の中の美術館について書いた。今週は昼食を摂りながら,毎日.BSプレミアムの"関口知宏のヨーロッパ鉄道の旅"を視ながらポルトガルの旅をしている。以前、リスボンの地下鉄駅のアズレージョアートを紹介(2015/10/09・16・23)したのを思い出し、ipad…

四次元との出会い

以前、年月を経たJR高架下を活用した商業施設を訪れたが、今回は大正三年建設のJR駅舎内の美術館に出かけた。美術館は1988年に開館し、駅舎の復元工事に伴い2012年にリニューアルオープンした「東京ステーションギャラリー」である。何時かはと思いながら、…

私にとっての旅

朝日新聞によれば歴史の教科書から坂本龍馬が消えるかもしれない。そして先週登場した吉田松陰も……。その正否の判断は私にはしかねる。しかし、大学入試に絡めて語られているのが気になる。 ところで、私にとって旅は観光の要素もあるが、歴史の現場に身を置…

マイナーな歴史も楽し

箱根駅伝出場の決まった喜びに沸く国士舘大学が、創立100周年記念として1821年に伊能忠敬が作成した大地図「伊能図」が展示されると聞き世田谷に出かけた。正・副図は既に焼失し今回は米国所蔵の複製を基本としたレプリカであるが、旧体育館の床一杯に並べら…

制約が発想を生む

前々回の続き。湯島天満宮を後にし、一度訪れたいと思っていた鉄道高架下活用の商業施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN」に向かう。ネーミングは"東京駅から2,540m,秋葉原と御徒町の間に位置する「ものづくりの街」"を意味する。優れた発想力と意欲を持つ若手のク…

心で聴く

リタイアー後は一生活者として新聞は全国紙から地域紙に切り替えた。その新聞社が主催するフォーラム「知らない 知りたい 沖縄」に出かけた。 基調講演は本人曰く"自民党出身"の翁永沖縄県知事。「本土の人に沖縄県民の傷みを分かってもらえるのは容易ではな…

神頼み

"師走の衆議院選挙が通り過ぎて行った。まさに乗る予定のないバスがどこからか現れ、あっという間に通り過ぎて行ったと形容するのが一番実感に近い。ほんとうに有権者をなおざりにした選挙だった。" 高村薫さんが読売新聞「寸草便り」2014年12月25日に寄せた…

国家とは

カタルーニャ地方の独立問題でスペインが揺れている。一部では裕福なカタルーニャから多額な税金を吸い上げる一方、国家からの分配が不当に少ないという経済的な問題に住民の不満が高まっていると言われている。しかし私は個人的には言語・文化の問題だ主と…

引用の断片

最近申し訳なくも他人の文章の引用に堕している。今回も池澤夏樹さんの「叡智の断片」(集英社インターナショナル 2007/12/19)から。まずは自戒の念から 引用というのは自分の意見を飾るために叡智の断片を借りることだから、意見を言わない国では使い道がな…

一期一会を楽しむ

NHKのブラタモリが異例の3週にわたって高野山を取り上げた。私も昨年末九度山から町石道を経て高野山に入り熊野古道「小辺路」へと抜けた。番組の中身は結構濃く再度の訪れの誘惑に駆られた。 東京新聞夕刊で俳人の黛まどかさんの四国遍路体験が「同行二人」…

回り道

以前ラウンド・アバウトについて書いたことがあるが、最近その仕組みをわかりやすく書いた文章に出会った。少し長くなるが紹介しよう。 イギリスでラウンド・アバウト、フランスではロン・ポアンと呼ぶ。 具体的に言えば、交差点が環状道路になっている。車…

伊勢へ七度(たび)熊野へ三度(ど)

信心深い事の例えだそうだ。私は四度と五度訪れており信心深さに今一歩と言うところか。内田樹×釈徹宗著の「聖地巡礼 Rising」を読んでいて、気になったコメントがあった。ご両者が数人の仲間と熊野古道を巡礼しながら対話をしており、その中の熊野那智大社…

旅に出る訳

最近毎年国内外でロングトレイルに出かけている。それも年甲斐もなく一人歩き旅。何故かと問われてもうまく説明できない。しかし、旅に関する本を闇雲に読んでいる内に「これだ!」と言う書き物に出会った。少し長くなるが安易との誹りを免れないが転用させ…

南蛮道路交通事情

最近、自動車事故の頻発が気になる。 サンチャゴ巡礼でも歩車未分離の幹線道路では事故と隣り合わせで歩くことになる。すぐ脇を自動車が猛スピードで走り抜ける。警官OBのフランス人と同行時には、道路の右側や車道寄りを歩いて何度も厳しく注意を受けた。ス…

旅の安心・安全

最近バルセロナで起きた出来事には少なからず 他人事ならぬものを感じた。 一昨年「銀の道」歩いた後今回がスペイン最後の旅との思いがあり、二週間かけて鉄道とバスで各地を訪れたが、バルセロナでは4泊しガウディの作品巡りをした。その時の宿が事件発生場…

スペイン料理と言えばパエリャ

日本人にとってスペイン料理と言えばパエリャであろう。ところが益野 碧さんの「スペイン・ライフ」においては、オリーブのタイトルの中で300字にも満たない記述である。ところが、"トルティリャ"はタイトル付きで1,000字弱。これでいいのだろうか。いや、こ…

トルティリャ・エスパニョール

先週紹介した本「スペイン・ライフ」にトルティリャがおふくろの味として取り上げられている。 トルティリャとは、オムレツのことだ。いや、そう簡単に言ってしまってはいけない。この国のトルティリャには、百以上の種類がある。トマトや茄子、カラバシン(…

世界で一番すてきな国

先日図書館で「スペイン・ライフ」(益野碧 文芸社)と題した本を目にし、そのタイトルに惹かれ早速借り出した。著者は大学在職中にスペインに留学し、退職後にスペインに居住して文化を研究し、その経験・知識を一冊のエッセイ集に纏めたと語っている。100ペ…

記憶は蘇る

ロマネスクの時代にスペインという国家は存在しない。十一,十二世紀のイベリア半島は、キリスト教世界とイスラム世界に引き裂かれていた。 中略 スペインという統一国家の誕生する以前のイベリア半島の複雑な歴史。その錯綜こそが半島に残る多彩な中世キリス…